所得税が生じる「年収の壁」に関する自民、国民民主両党の協議が週明け以降、最終盤に突入する。国民民主が主張する178万円への引き上げを巡り、自民は前向きな姿勢も見せているものの、合意には至っておらず、調整を進める。年収の壁引き上げで減税となる対象の年収のラインをどこに引くかでも攻防が予想され、協議の行方は予断を許さない。
自民税制調査会の小野寺五典会長は12日の協議後、国民民主の古川元久税調会長らと並んで取材に応じ、友好ムードを演出した。小野寺氏は「議論を深めて当時の合意に向けて努力をする」と強調。公明党を含めた3党で昨年12月に「178万円を目指して引き上げる」としたのが当時の合意で、この日の話し合いでも双方で再確認した。
協議の進展を感じさせる一方、古川氏は「引き上げ幅とかどこまで(減税の)対象になるかとか、まだまだ議論を続けていかなければいけない」とくぎを刺した。
壁の水準と並んで国民民主が重視するのは、減税の恩恵を中間層まで広げることだ。自民は低所得者を中心とした支援を想定する。
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【独自】自民5府県連、スナックに支出 政治資金から111万円、会合費
自民党の三重、大阪、山口、長崎、鹿児島の少なくとも5府県連が2023年、会合費などとしてスナックやラウンジに計約111万円を政治資金から支出していたことが13日、政治資金収支報告書で分かった。いずれも税金が原資の政党交付金を受け取っており、こうした店への支出は物価高に苦しむ有権者の理解を得にくく、批判は避けられそうにない。
政党支部である都道府県連は、政治活動費の支出が1件5万円以上の場合にのみ記載義務が生じる。少額の場合は記載義務がないため、不適切支出は約111万円にとどまらない可能性もある。
政党交付金使途等報告書によると5府県連は23年、党本部を通じ1590万~6230万円の政党交付金を受け取った。スナックなどへの政治資金支出は上野賢一郎厚生労働相や日本維新の会所属議員の政治団体でも相次ぎ発覚した。
共同通信の取材に大阪府連は「円滑な場となるよう飲食を伴う場を設けることもある」と回答。三重県連は「指針を策定したい」、長崎県連は「今後は支出先を一層厳格に判断する」とそれぞれコメントした。
ソーラー発電所の地下に大量の産廃…県外の事業者「工事会社に任せているので、こちらではわからない」
長野県富士見町境に設置された太陽光発電所の敷地に産業廃棄物が不法に埋められていたことがわかり、町は9日付で発電所事業者の「ミトヨテクニカル」(香川県観音寺市)に対し土地造成や設置、事業に関する包括的な許可を取り消した。
町によると、同発電所は昨年4月に許可を得たが、工事完了届を提出しないまま事業を開始したため、町は今年2月26日、売電の停止や許可内容と相違する箇所について是正工事を求める勧告書を発出した。
3月25日に売電が停止されていることが確認されたが、5月26日、孫請けの工事業者から違法工事に関する情報提供があり、県警や県とともに8月に現地調査を実施。その結果、敷地内の砂利を敷き詰めた排水設備(トレンチ)下に約3・4トンに上る、産業廃棄物として未処理の木の根や枝が見つかったほか、別の場所には太陽光パネル約49キロが埋設されていたという。町は行政手続法に基づく聴聞や事業者側の弁明内容の確認などの手順を経て、許可取り消し通知を送付した。同社は取材に対し「工事会社に任せているので、こちらではわからない」と話している。
木原官房長官「あらゆる手段を尽くしていく」拉致問題の解決に向け決意を語る
木原官房長官はきょう、拉致問題に関するシンポジウムに出席し、すべての拉致被害者の1日も早い帰国の実現に向け、高市政権として「あらゆる手段を尽くしていく」と決意を述べました。
政府は、拉致問題など北朝鮮による人権侵害問題について関心と認識を深めるため、毎年12月10日から16日までを「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」と定めています。
拉致問題を担当する木原官房長官はきょう、都内で開かれた政府主催のシンポジウムに出席し、すべての拉致被害者の1日も早い帰国の実現に向け決意を語りました。
木原稔官房長官 「高市総理は金正恩委員長と正面から向き合う決意を述べています。私もその総理のもとであらゆる手段を尽くしていく考えです」
木原長官は「私自身が最後の拉致問題担当大臣になる」と覚悟を強調した上で、解決に向けて全力で取り組む姿勢を示しました。
また、シンポジウムに出席した横田めぐみさんの弟の拓也さんは、金正恩総書記に向けて「あなたの決断をもって速やかに解放してください」と訴えかけました。
自民と維新、定数削減「落としどころ」探る…首相と吉村代表が16日会談方向も「先送り案」浮上
自民党と日本維新の会が、審議入りのメドが立たない衆院議員定数削減法案を巡り、落としどころを探るのに躍起となっている。野党の反発で17日の会期末までの成立は困難になっており、与党は軟着陸を図りたい考えだ。
自民の梶山弘志、維新の遠藤敬両国会対策委員長は12日、国会内で会談し、法案を衆院政治改革特別委員会に付託するよう、野党側に求めることで一致した。あくまで今国会での成立を目指す姿勢を示したもので、梶山氏は会期延長も含め「全ての可能性を否定しない」と記者団に述べた。
ただ、特別委では、審議中の企業・団体献金の見直しに関する法案の採決すら不透明な状況だ。定数削減法案は、たなざらしが続き、自民内では「会期を延長しても成立は難しい」(幹部)との見方が日増しに強まっている。来年の通常国会での継続審議を模索する声も出始めた。
定数削減の実現にこだわる維新も、今国会での成立断念を受け入れつつある。吉村代表(大阪府知事)は12日、大阪市内で記者団に「結論が出るまで延長すべきだ」と主張した。もっとも11日のラジオ番組では「高市首相は約束を守ってくれている」と言及した。
自民、維新の連立合意書は、法案を臨時国会に「提出し、成立を目指す」としており、現状でも合意は履行されているとの認識を示したとみられる。吉村氏は「軽い気持ちで連立していない」とも語り、連立の離脱に否定的な考えもにじませた。
今国会での結論を巡り、首相と吉村氏は16日に党首会談を行う方向で調整している。両党の間では与野党でつくる「衆院選挙制度に関する協議会」の結論が出るまで定数削減を先送りする案が浮上している。協議会は来春に議論を集約する予定で、与党内には「協議会の議論次第で再度対応すればいい」との声もある。
野党は、法案成立の阻止に全力を挙げる構えを崩していない。立憲民主党の野田代表は12日の記者会見で、「通常国会でしっかり議論した方がいい」と述べた。公明党の斉藤代表も会期延長は必要ないと語った。
「お前を殺して俺も死ぬ」70代女性に5キロの鉄アレイを振り上げて脅迫した疑い 50歳の男を現行犯逮捕≪新潟≫
13日、新潟市西区で70代女性に凶器を用いて脅迫した疑いで50歳の男が逮捕されました。
暴力行為等処罰に関する法律違反の疑いで現行犯逮捕されたのは、新潟市西区の無職の男(50)です。
警察によりますと、男は13日午前10時20分頃、新潟市西区の建物内で面識のある70代女性に対して、5キロの鉄アレイを振り上げながら「お前を殺して俺も死ぬ」などと脅迫した疑いが持たれています。
女性から助けを求められた第三者から「トラブルがあった」などと110番通報があり、事件が発覚しました。
実際に男は女性に対して危害を加えることなかっため、女性にけがはありません。
警察の調べに対して、男は「私がしたことに間違いありません」と容疑を認めています。
世田谷一家殺害25年、解決願う 母「夜なると悲しい」、有志集会
東京都世田谷区の住宅で2000年12月、会社員宮沢みきおさん=当時(44)=一家4人が殺害された事件から25年を迎えるのを前に、解決を願う有志が13日、同区で集会を開いた。高齢のため欠席したみきおさんの母節子さん(94)が「夜になると悲しく寂しくなる」などと心境をつづった日記が読み上げられた。
未解決殺人事件の被害者遺族らでつくる「宙の会」代表幹事高羽悟さん(69)も参加。高羽さんの妻は26年前に名古屋市西区の自宅アパートで殺害され、今年10月に容疑者が逮捕された。集会後、取材に応じ、節子さんに「気を強く持ってもらって諦めないでほしい」と呼びかけた。
現場近くの小田急線成城学園前駅では、捜査本部が置かれる警視庁成城署や捜査1課の捜査員らがチラシを配って情報提供を呼びかけた。佐藤圭一郎署長は「絶対犯人を検挙するという強い信念で捜査を続ける」と述べた。
情報提供は成城署、電話03(3482)0110。
「考え事をしていた」 乗用車が歩道に乗り上げ電柱に衝突 けがなし 東京・杉並区
けさ(13日)、東京・杉並区の交差点で走行中の乗用車が歩道に乗り上げ、電柱に衝突しました。この事故によるけが人はいません。
きょう午前7時40分ごろ、杉並区本天沼の交差点で「乗用車と歩行者の事故が起きた」と110番通報がありました。
警視庁によりますと、19歳の女性が運転する乗用車が交差点を直進しようとして、運転操作を誤り歩道に乗り上げ、電柱に衝突したということです。けが人はいませんでした。
女性は「考え事をしていた」と話しているということです。
警視庁は、事故の原因を調べています。
これからも「戦後」であり続けるために――「一億総特攻」に異を唱えた芙蓉部隊 戦後80年の慰霊祭
空や海から敵の艦船に体当たりする「特攻」。この捨て身の作戦に真っ向から異を唱え、戦い抜いた部隊が曽於市にいました。戦後80年。全国から遺族や関係者が集まり、慰霊祭が行われました。
11月10日、静岡から鹿児島へやってきた中野桂子さん。終戦の年に生まれた80歳です。
(中野桂子さん)
「1年ぶりですね。皆さんとお会いできるのが、楽しみ」
中野さんの父は、太平洋戦争末期、曽於市大隅町の岩川を拠点とした芙蓉部隊の指揮官、美濃部正少佐。アメリカ軍の猛攻に追い込まれた旧日本軍がとった「全機特攻」の方針に 真っ向から異を唱えた人物です。
「同じ死ぬなら確算ある手段を」と、上層部に決死の覚悟で訴え、部隊は終戦まで夜間攻撃を貫き、戦果を上げました。
それから80年、長女の桂子さんが訪ねたのは、当時を知る町の写真館です。
(澤俊文さん)
「わざわざお越しくださいまして、ありがとうございます」
澤俊文さんは、写真を撮りに来た隊員に遊んでもらっていたと言います。澤さんを訪ねてきた人は、他にも――。
隊員の孫世代の遺族です。
(梶原隆司さん・山口あゆみさん)
「昨日、福岡から」
「私は長崎から」
「私は大叔父と会ったことがなくて、写真とか見せてもらって教えてもらっている。生きている間、本人が全然話さなかったので」
「私も、生まれて1か月後に(隊員だった)おじいちゃんが亡くなったので、記憶が全く無いのです」
(澤俊文さん)
「僕は、5歳やったからね。兵隊の人たちは、うちに来てうちで写真を写して、うちから郷里に送っていた」
慰霊祭を翌日に控えた夜――。地元で芙蓉部隊の歴史を語り継ごうと活動する、岩川芙蓉会が、交流会を企画しました。全国から遺族や関係者が集い、芙蓉部隊を題材にした落語をつくった桂竹丸さんと、多くの関係者への取材をもとに本を出版した境克彦さんが語り合う場面もありました。
夫婦で参加した中濱さんは、19歳で戦死した隊員の姪です。戦後80年という節目の慰霊祭に、どうしても参加したいと愛知から駆け付けました。
(中濱正江さん)
「特攻って聞いていたけど、芙蓉部隊って聞いたことなかった。だから家族も誰も知らなくて」
叔父は特攻隊ではなく芙蓉部隊だったと知り、中濱さんが感じたのは安堵でした。
(中濱正江さん)
「『帰ってきていい』と言われて出ていくのと、『帰って来ちゃだめ』と言われて出ていくのって、すごく違うと思う。だから私は、ここに籍を置けたこと、美濃部さんの部下であったことが、叔父は幸せだったなってすごく感じています」
過酷で危険な夜間の出撃。美濃部さんは、隊員たちに「帰ってこい」と声をかけ、滑走路で何時間も待ち続けたといいます。
戦後――。美濃部さんは、家族や周りの人に当時のことをほとんど語りませんでした。しかし、亡くなる少し前、桂子さんに「岩川へ参ってほしい」と願いを託していました。
(中野桂子さん)
「亡くなった方もいっぱいいらっしゃるし、ご遺族に申し訳ないという気持ちはたくさんあったと思う。来られてよかったなと」
翌日――。雨のため屋内で行われた慰霊祭には、隊員の遺族や地元の中学生、岩川芙蓉会のメンバーなど、約80人が参列しました。遺族を代表して追悼の言葉を述べたのは、18歳で亡くなった隊員・松木千年さんの甥です。
語ったのは、出征前日の出来事――。
(渡辺広晴さん)
「父親である私の祖父が、おじさんの髪が伸びてもいない丸坊主の頭を、バリカンで刈ったそうですね」
最後の別れを覚悟し、遺髪を残そうと兄の坊主頭を刈る父親の姿を、まだ幼かった渡辺さんの母は不思議そうに見ていたそうです。
(渡辺広晴さん)
「伯父の頭を刈るときに母が…そんなに伸びていない髪なのになぜ刈るのか分かっていなかったので、おばあちゃんに袖を引っ張られて『いらんこと言うな、今は大事な時間なんだ』と。そういうことがあったと聞かされた」
渡辺さんは7年前、車いすの母を岩川に連れて来ました。母は、戦死者を祀る芙蓉之塔に抱きついて、幼くして生き別れた兄を偲んだそうです。その母も、兄の元へ旅立ちました――。
(渡辺広晴さん)
「そう簡単に『昔のことだね』と忘れ去ることは到底無理。私の子どもにももちろん伝えるし、生きている間の責任は全うしたい」
岩川芙蓉会のメンバー、前田孝子さんは、渡辺さん親子との出会いを機に、ある決意をしました。隊員の遺影や遺品を、この岩川の地に集めることです。
(前田孝子さん)
「生きた証が戦没者の方には無いなということに気づかされた。私たちに何ができるのかな、やっぱり生きた証を残さないと(いけない)と強く思った」
数年前までは、慰霊祭に足を運ぶ元隊員もいましたが、今やそれも難しくなりました。
(中野桂子さん)
「80年は短いようで長い。生きていらっしゃる戦争を味わった方がいなくなり、子どもや孫世代になって、その人たちが平和のことを考えながら、これから二度と同じような戦争が起こらないでほしいと切実に思う」
『一億総特攻』という時代の流れにあらがい信念を貫いた人たちが、この岩川の地にいたこと――。戦後80年・・・。これからもずっと「戦後」であり続けるために忘れてはならない記憶です。
(KYT news.everyかごしま 2025年11月20日放送)
JR北海道 作業員2人が“ルール違反” 列車の見張り業務に専念せず踏切の除雪作業に加わる
JR北海道は、列車の見張り員2人が社内ルールに違反して業務に専念せず、踏切の除雪作業に加わっていたことを明らかにしました。
JR北海道によりますと、保線所の作業員5人は、2025年11月18日午前10時ごろから、室蘭線の栗丘駅と栗沢駅の間にある3か所の踏切で除雪作業を行いました。
このうち、2人はそれぞれ列車の進入を監視する見張り員でしたが、見張りに専念せず、他の3人と一緒に除雪作業に加わっていたということです。
その後、JR北海道の社員が、国土交通省の改善指示などを受けて導入したウェアラブルカメラの映像を確認したところ、今回のルール違反が発覚。JR北海道は今月に入って、ルール違反の内容などを北海道運輸局へ報告しました。
JR北海道によりますと、現場の踏切には警報機と遮断機が設置されていて、警報が作動すれば列車の接近を把握できる状況だったということです。
また、現場の踏切を通過する次の列車まで3時間ほどあったということで、作業員や列車の安全に直ちに影響する状況ではなかったとしています。
JR北海道は「工務関係の全職場と情報共有するとともに、全職場で職場内議論を行うことで、ルールを守ることの重要性について指導した」と話しています。