【速報】女性がトラックに約500メートル引きずられたか 死亡ひき逃げ事件として捜査 運転手とみられる男性から任意で聴取 大阪市港区

27日午前9時半ごろ、大阪市港区の路上で女性が倒れているのが見つかり、その後死亡が確認されました。警察は、女性が車にひかれて約500メートル引きずられた可能性があるとみて、死亡ひき逃げ事件として捜査しています。
警察によりますと、27日午前9時半ごろ、港区三先の交差点で、「事故している。歩行者がトラックに引きずられたかもしれない」と通行人の男性から110番通報がありました。
そこから500メートルほど離れた路上で、50代から60代くらいの女性が血を流して意識不明の状態で倒れているのが見つかり、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。女性には引きずられたような傷があったということです。
警察は、トラックが道路を横断していた女性にぶつかり、約500メートル引きずった上、そのまま逃げたとみて捜査していましたが、港区内で目撃されたのとよく似たトラックを見つけ、運転手とみられる男性から任意で話を聞いているということです。

1285人が立候補=前回より減、女性313人【26衆院選】

衆院選の立候補受け付けは27日午後5時に締め切られ、1285人が届け出た。内訳は小選挙区が1119人、比例代表が166人(小選挙区との重複を除く)。女性候補は313人で、過去最多だった前回2024年衆院選(314人)と同規模となった。
前回は主要野党が候補者を一本化する「共闘」が崩れたことから1344人が立候補した。今回は高市早苗首相(自民総裁)による突然の衆院解散・総選挙となり、各党・候補の準備が遅れたことから前回を下回った。選挙区の競争率は3.87倍(前回3.85倍)。
届け出たのは自民党337人(うち小選挙区285人)、中道改革連合236人(同202人)、日本維新の会89人(同87人)、国民民主党104人(102人)、共産党176人(同158人)、れいわ新選組31人(同18人)、新党「減税日本・ゆうこく連合」18人(同13人)、参政党190人(同182人)、日本保守党20人(同6人)、社民党15人(同8人)、チームみらい15人(同6人)。諸派や無所属の候補も出馬した。
定数は465(小選挙区289、比例代表176)で、過半数は233議席。 [時事通信社]

軽乗用車が河川敷に転落 10代女性死亡、定員超過か

26日午後11時55分ごろ、北九州市八幡西区で、軽乗用車が遠賀川の堤防から河川敷に落ちたと110番があった。福岡県警八幡西署によると、乗っていた10代とみられる男女5人が病院に搬送され、女性1人が死亡した。残る4人の命に別条はない。署は、定員(4人)を超えた状態で走行していたとみて調べている。
署によると、死亡した女性は後部座席に座っていたとみられ、死因は出血性ショックだった。
現場は見通しの良い片側1車線の県道で、ガードレールはなかった。

高市首相の奇襲解散の思惑は外れた…「中道」の”どんでん返し”でじわじわ進む民意の潮目の変化

異例ずくめの高市解散である。
60年ぶりとなる通常国会冒頭での解散。非難轟々の真冬の選挙。戦後最短となる選挙期間……。さまざまな表現で解散報道が出ると、テレビは高市政権および自民党の扱いを急増させ、ありえない奇襲作戦は政権にとって狙い通りに進むかに見えた。ところが立憲と公明が新党「中道改革連合」を結成すると、“どんでん返し”が起こった。
異常事態の中で始まった第51回衆議院選挙。テレビは「選挙戦開始まで」をどう伝えたのか。そして、それは2月8日の結果にどんな影響を与えうるのか。
今回の解散・総選挙は、首相本人が主導した“短期決戦・信任獲得型の賭け”と評されている。
「今なら勝てる」「時間をかけると不利」という思惑から、異例ずくめという批判を跳ねのけて強行されたと位置付けられているからだ。
参考になるデータのひとつは、NHK世論調査の「内閣と自民党の支持率推移」だ。
原則的に毎月第1週か2週目の金~日に実施している調査だ。これを過去2年ほど振り返ると、岸田文雄政権後半と比べると、石破茂内閣は平均値で10ポイントほど高くなった。高市政権はその石破内閣よりさらに25ポイントも高い船出となった。稀に見る盤石な船出だった。
ただし気になる点が2つある。
まず、内閣支持率が高くても、自民党支持率に変化がない点だ。これについての解釈は諸説あり得るが、やはりボディブローのように効いているのは「政治とカネ」の問題だろう。
高市首相本人は、資金スキャンダルの直接的な当事者ではなく、むしろ「クリーンさ」をこれまでは売りにしてきた。政権発足後も、「安全保障」「経済」「リーダーシップ」を前面に押し出した政権運営をしてきている。
それでも「政治とカネ」の問題は、なかったことにはならない。
有権者からは、“自民党全体の体質”として不信感が拭えない。無党派層も内閣支持と異なり、自民党は支持できないなど“寡黙な離脱”が続いている。高市内閣と自民党との間で支持率の乖離が大きすぎるゆえんである。
もうひとつ気になる点がある。
高市内閣は発足直後に支持率66%を記録した。これは戦後で極めて高い部類に入る。「自民党をぶっ壊す」と強烈な改革イメージを打ち出した小泉純一郎内閣(2001年)、政権交代の高揚感の中でスタートした鳩山由紀夫内閣(09年)、民主党政権への失望から反動的に高支持となった安倍晋三内閣(第2次・12年)があった。同様に初の女性首相で、かつ明確な路線を示した高市早苗内閣に期待が集まったのである。
ところがその後、毎月2ポイントずつ下落している(NHK世論調査)。
ちなみにこの間に決定的な失政があったとは言えない。それでも「高い期待値」「強い言葉」「明確な路線」は、国民にとっては時間とともに“期待の摩耗”を生んでいた可能性がある。経済政策などの実績はすぐには顕在化しない。「強い言葉」は「別の考えもあるのでは」「説明が不十分」と、不支持まで行かないまでも「どちらとも言えない」という保留層を生みやすい。
そして台湾問題に象徴される「明確な路線」の問題があった。
強硬路線は「安心する層」がいると同時に、「不安になる層」も出てくる。現実的なマイナスも、観光関係で可視化された。これらが時間経過の中で支持率の摩耗につながった可能性がある。
これらを前提に、異例尽くしの“超短期決戦”が決断されたようだ。
支持における“幅の広さ”ではなく、“熱量の濃さ”を重視したふしがある。前者は時間が経つと周辺層から削れていく。今は支持率が微減し始めても“危険水域”には程遠いので、短期決戦で“現在の支持の固定化”を狙いに行ったと考えるのが自然だろう。
高市決断の前提には、発足後2カ月の政権運営が順調だったこともある。
新政権では公明党から維新の会へと、戦後政治の中でも異例の連立組み替えが行われた。この結果、安保・憲法・対中姿勢と政権の色が一気にシャープになった。
政権運営も比較的スムーズだった。
10月はASEAN首脳会議・日米首脳会談・APEC首脳会合・日韓首脳会談・日中首脳会談と外交を恙(つつが)なくこなした。11月には臨時国会での対応が続いた。この中で台湾有事についての発言があり中国の反発を招いたが、許容範囲のうちと受け止めた国民も少なくない。さらに11月下旬にはG20、12月も国内で諸々の政策決定を粛々と行っていった。
この結果、去年12月までのテレビでの露出は、自民と維新の連立政権が全体の6割と圧倒的だった。ちなみに立憲と公明の合計は2割に満たない(政党名および党首の名前を含むコーナーの数でPTP社「スパイダー」データで比較)。内閣支持率も含め、高市首相が選挙での勝利を確信したとしても不思議ではない。
ところが読売新聞の報道をきっかけに状況は一変する。
今年1月9日、「高市政権安定へ勝負…衆院解散検討」と、首相が解散総選挙を目論んでいるとスクープした。この結果、1月前半の自民と維新のテレビ露出は5割を切り、逆に立憲・公明が急伸し始めた。さらに危機感を強めた両党が、1月15日に「中道改革連合」の新党を結成すると、自民・維新の扱いは3分の1までに減り、立憲・公明に逆転されてしまった。
新党名を含めた3党で集計すると、1月15日から21日の一週間でテレビ露出の過半を占めるまでに爆伸していた。
テレビ露出の状況を時系列で精査してみよう。
実は1月1日から9日まで、自民と維新の合計が他を圧倒していたものの、テレビ露出の総分数自体はさほど多くなかった。つまり政治ネタは、それほど重視されてなかった。ところが読売報道をきっかけに状況は一変する。
23日に国会を召集すると決めた13日まで、自民党および高市首相の露出が急伸を続けた。
ちなみにこの日は奈良で日韓首脳会談も行われたが、自民の露出は1月第一週の平均の8倍にまで爆増した。その後も多少の多寡はあるが、高止まりが続いた。ところがその独擅場(どくせんじょう)に待ったをかけたのが、立憲と公明による新党結成だった。
15日に両党の合意がなされ、翌日に新党名が発表された。
これにより露出は一挙に3~4倍に増えた。さらに「中道」の扱い量も急増し、いずれも自民を上回るようになった。同勢力の露出合計は、連立政権の2倍と“どんでん返し”が起こってしまったのである。
高市首相が記者会見で解散の意向を表明した19日でも、状況は変わらなかった。
普通なら記者会見を行った高市首相に最もスポットライトが当たるはずだが、より取り上げられたのは新勢力の方だった。中道・立民・公明の総露出は自民・維新の1.6倍を超えた。また翌日も翌々日も、自民・維新の劣勢は覆らなかった。
「高い期待値」「強い言葉」「明確な路線」が高い支持率につながった高市政権。
ただし特殊な高さゆえ、異例ずくめの“超短期決戦”を首相は決断した。ところが進め方に危機感を覚えた立民と公明が、今度は新党結成というウルトラCに打って出た。
一方テレビは、事態を客観的に伝え、かつ解説を深堀しようと努める傾向がある。
結果として説明を十分に尽くそうとしない高市自民より、中道・立民・公明の総露出が爆増するという皮肉な事態を招いていた。高市首相が語らない部分を描く有効な手段となるからだ。
「自分が総理でよいかどうかを国民に直接問いたい」と高市首相は述べた。
議員内閣制の趣旨を逸脱した発言に疑問を抱いたメディア人は少なくないが、日本保守党の百田尚樹代表が表明した「そんな個人的な理由で選挙かよ」という言葉を使うことで、首相の発言は相対化される。政権担当者が十分な説明をしない以上、対抗勢力への取材が増えていくメカニズムが働いていたのである。
さっそく世論調査でも変化が表れた。
産経新聞とFNNの合同世論調査だ(1月24~25日実施)。同調査では各社と比べ高市内閣の支持率が高めに出ていた。ところが去年10~12月に75%台が続いていたが、新党「中道改革連合」の結成と衆院解散を受けた今回は5.1%下落した。
調査では通常国会冒頭の解散を「不適切」と見る人が過半を占めた。
「解散で生活に影響が出る不安」を感ずる人も55.9%。「野党が与党を上回る」と「与党と野党が伯仲」を期待する声も、過半数となった。必ずしも劇的な変化とは言えないまでも、今回の奇襲解散とテレビ報道量の逆転が、高市政権への“期待の摩耗”を超えて、民意の潮目が変わり始めていることがわかる。
以上が総選挙スタートまでの、世論調査やテレビ露出量を前提にした流れだ。
解散から投開票まで16日間という中で、情勢がどう変化するかの予測は容易ではない。それでも先行した連立政権が、野党の新党結成によりテレビ露出量で“どんでん返し”を食らい、高市解散の思惑が相対化されたように、各政党は何をどう打ち出すのかでメディアの扱いが変わり、選挙結果に影響を及ぼしていく。
政治家は思いのままにメディアをコントロールできない。
ならば大衆に届く言葉を尽くし、奇をてらわずに政策を示すべきだろう。説明を避けたり、ましてや論点をずらしたりしても、対抗勢力への取材が増え、自分の立場はマイナスに働くことがある。
異例の短期間ではあるものの、真っ当な選挙戦が行われることを願ってやまない。
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(次世代メディア研究所代表 メディアアナリスト 鈴木 祐司)

逮捕の東大大学院教授、吉原のソープランドで繰り返し接待受ける

東京大学大学院の教授の男が、共同研究を行う見返りに接待を受けたとして逮捕された事件で、およそ8万円のソープランドで繰り返し接待を受けていたことがわかりました。
東京大学大学院医学系研究科の教授・佐藤伸一容疑者は、日本化粧品協会との共同研究を行うにあたり、2023年から翌年にかけて、高級クラブやソープランドでおよそ30回接待を受けた疑いがもたれています。
また、佐藤容疑者の部下と日本化粧品協会の代表理事も書類送検されています。
その後の捜査関係者への取材で、佐藤容疑者らが、1人およそ8万円の東京・吉原のソープランドで繰り返し接待を受けていたことがわかりました。
警視庁は佐藤容疑者が立場を悪用し、繰り返し接待をさせていたとみて調べています。

速報 北見発札幌行きの都市間バスが炎上 エンジンルームで「パン」という音 乗客乗員5人にけがなし 旭川・紋別自動車道

27日午前、北海道遠軽町の旭川・紋別自動車道で、走行中の北見発札幌行きの都市間バスから火が出ました。
バス火災があったのは、北海道遠軽町の旭川・紋別自動車道の丸瀬布インターと白滝インターの間の上り線です。
「パン」という破裂音…その後炎上
27日午前9時半ごろ、旭川・紋別自動車道の北見発札幌行きの都市間高速バスから火が出てその後、全焼しました。
運行会社によりますと、走行中にエンジンルーム付近から「パン」という破裂音がした後、運転手がミラー越しに炎を確認したため、すぐに車を止めたということです。
乗客乗員は避難、荷物も運び出して無事
バスには運転手1人、乗客4人のあわせて5人が乗っていて、いずれも車の外に避難し無事でした。荷物も全て運び出したということです。
5人にけがはなく、乗客4人は、タクシー2台で代替輸送したということです。
【画像へ】燃え尽きた…全焼したバス
炎上したバスは、2025年3月に登録された新車
バスは2025年3月に登録された新車で、走行距離は約16万5千キロだということです。
これまで事故歴はなく、けさの運行前の点検でも異常はなかったということで警察などが火の出た原因を調べています。

高市早苗氏「名誉毀損になりますよ」警告も大石晃子氏反撃「そちらこそ名誉毀損!」スタジオ騒然

高市早苗首相(自民党総裁)が26日夜、衆院選(27日公示、2月8日投開票)を前に与野党7党首が出演したTBS系「news23」で行われた党首討論において、れいわ新選組の大石晃子共同代表の発言に対し「名誉毀損ですよ」と警告する一幕があった。大石氏も「そちらこそ名誉毀損ですよ!」と反撃し、激しい舌戦に緊張感が高まった。
消費減税などについて各党が論議している中、大石氏も減税などについての持論を展開。その流れで大石氏は「結局は庶民のための減税したくないんだな、っていうウソを暴いていかねばならないと思います。でね、自民党も維新も今、スキャンダルじゃないですか。維新は国保逃れ、自民党も統一協会との文書が出てきた…っていう渦中であります。その時に解散するっていうのは…」と一部報道などに触れつつ、一気にぶつけた。
すると高市氏は厳しい表情になり、かぶせるように「それ、名誉毀損になりますよ。出所不明の文書について…」と言うと、大石氏は語調を強め「いえいえもう、報道もされてるし、名誉毀損なんかになりえないじゃないですか。名誉毀損の構成要件分かってます?」と言い返した。
それに対し、高市氏は「いやいや、その文書なるものを見ましたけど、明らかに誤りです」と発言。大石氏は「それ、説明されてませんよ。だから“名誉毀損”って言われる方が名誉毀損ですよ」と反撃した。
すると高市氏は「例えば(その文書に)私の名前が30何回出てきてるとかいうところ、ですけども、明らかに事実じゃない。“私が神奈川県出身で神奈川県の支部から支援を受けた”(とあったが)…私は奈良県です。出所不明の文書で決めつけないでください。名誉毀損だと思いますよ」と説明した。
大石氏はそれに対しても「“名誉毀損”って言われるほうが名誉毀損ですよ。出所不明の文書ではありませんしね」と言い返し、スタジオは騒然とした雰囲気に。アナウンサーが「元の議論にちょっと戻します」と言って、約1分間に及んだ“名誉毀損バトル”は終わった。

だから日本は「科学技術立国→iPhoneの部品をつくる国」になった…フランス人記者が見抜いた「老人支配」という闇

※本稿は、西村カリン『日本 「完璧」な国の裏側』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。
日本企業における研究環境は実際、15年ほど前に変化したようだ。期限が決められ、結果が要求される――これは想像力を抑えるコルセット、思考を拘束する首かせだ――縛られた計画に基づいて研究を進めることがより重視されるようになった。
研究者は自由と偶然と時間がお金と同じくらい必要であるのを知っているのだが、研究所は今では結果を出さなければならないというプレッシャーに晒されていると多くの古参研究者は強調する。
お金のほうは、とても幸いなことにまだある。政府が科学政策立案の基礎資料としている「科学技術指標」の2022年版によると、研究開発費と研究者数において日本は主要国*1の中で米国・中国に次いで3位である。
それゆえ、一見したところ日本は何も恥じることはない。さらに日本は科学論文と発表の数でも5位である〔最新の2024年版でもそれぞれ順位に変化なし〕。その一方、博士号取得者数は米国、中国、韓国では大幅に増えているものの、日本では減少している。
私はどちらかというと、日本の技術的・産業的衰退には文化的・社会的原因が大きく関わっていると考えている。
*1―日本、米国、ドイツ、フランス、英国、中国、韓国。
日本企業にはモノづくりの文化、すなわち手作業(職人)や自動機械装置でモノを製作する文化がある。どちらの場合も構成部品を工作し、組み立て、実際に機能させるという工程だ。日本企業はモノ、機械工学、手技との身体的、触覚的、美的な関係に長けている。この領域では日本人は過去において他の追随を許さず、今日もまだ秀でており、明日もきっと相変わらず優れているだろう。
このノウハウは今でも評価されており、それはとてもよいことだ。カメラ、スマートフォンのカメラ、ジャイロセンサー、そして私たちの日常生活に溢れているモノに使用されているほかの多くの部品が、驚異的な小型化と精度を誇る日本の構成部品で埋め尽くされているのは偶然ではない。が、仮想の世界、抽象化の世界、非物質的なモノの世界はあまり日本人が得意とする分野ではない。しかし、近年の技術革新において主導権を握っているのはまさにこの世界だ。それゆえ日本は降格した。
こうした総括は、より幸運な時代を経験した多くの研究者たちのそれと同じであり、彼らは今日、創造性を妨げるこの国の内向きな姿勢と開放性の欠如を嘆いている。
「科学技術は、国家が生存し続けるために最も重要な条件の一つです。文化が国の精神だとしたら、科学技術は基礎体力です。経済産業活動や安全保障、健康、医療、防災などあらゆる分野に決定的に影響します」とノーベル化学賞受賞者の野依良治は2022年末に東京新聞で主張した。
そして彼は次のように続ける。
国際的に見て、日本の科学技術力は衰退しています。二〇〇〇年頃までは、世界に冠たる科学技術を持ち、それに立脚したモノづくり産業がありました。今は違います。科学論文は減少し、企業にも最新の科学知識に基づく革新的技術がありません。政治の指導者たちは、ただ傍観するだけです

〔東京新聞のウェブページより引用〕。
近年において日本の欠点を心配しているのは、そして耳を傾けてくれる人に「体制の抜本改革が求められます」と叫んでいるのは、この科学界の大御所だけではない。しかし、日本の「体制」はほかのどの国のものとも異なり、極めて強い硬直性がある。日本のそれは、国際競争において他国と張り合うことのできない「異形のシステム」とさえ言われている。
なぜか? それはまさに本書で見てきたすべての要因が重なり合っているからだ――昔ながらのキャリア、産業部門間の流動性の欠如、企業家のモノカルチャー、自分のほうがより知識があるという年長者たちの確信、現実とズレた政策、そして女性の不在。
研究人材もまた、博士課程まで進む理工系学生の減少によって量と質の両面で課題を抱えている。これに加えて、すべてが閉鎖的に動いているという事実がある。
「日本人の教授が日本人の学生を教える大学院では、画一的な人材育成になります。(……)多様な人の掛け算が創造につながります」と野依は強調する。
ここで彼は、日本が因習から抜け出すのを妨げている最大の欠点の一つを批判している。
それは第一に、画一化がもたらすリスクに気付かず、多様性という概念をとても狭く捉えている企業である。
毎年、海外〔米国の理工系大学院〕で博士号を取得する中国人は6000人以上、韓国人は1000人以上いるのに対し、日本人はわずか100人から150人に過ぎない。この状況を変えるには日本の若者にもっと海外に出る気を起こさせなければならないし、何よりも彼らが帰国したときに日本企業がよりよく受け入れる必要がある。
だが、今のところ状況はその逆だ。日本の大卒の若者が日本の外に出て学業を続けたり、仕事のキャリアを踏み出したりした場合、母国に戻ってきたときにはハンディキャップを背負うことになる。帰国した彼らの文化には他国のものが少し混ざっており、もはや完全には日本の型にはまらず、おそらく以前よりも自己主張の強い気質が備わり、自分の個性を表現したい欲求がより大きくなっているかもしれない。
これらは社内の文化を阻害するもので、トラブルメーカーになりかねない。彼らはほかとは異なっており、それが雇用主を不安にさせる。
その上、度重なる危機によって多くの日本の若者の頭には「外国=危険」という公式が刻み込まれたために、彼ら自身が海外に出ることにあまり意欲的でなくなっている。
「国際連携も必要です。すべてを自前で賄うことは不可能だし、そもそも科学や技術の進歩に国境はありません」と野依教授は語る。
日本はグローバル化によって揺さぶられているが、それに適応できないでいる。自国のやり方を変えるのがあまりに困難なのと、外の世界を恐れてもいるからだ。
1970年代から80年代にかけての日本はそうではなく、それどころか世界を制覇しようと海外に出ていた。たしかに2022年から2023年にかけては日本の通貨安と低賃金によって一部の若者がより多く稼ぐために海外に移住したが、これは本質的な現象ではない。
さらに、こうした状況の原因であり、決定を下しているのは「老人」たちだ。というのも、彼らはリーダーの座を後進に譲ろうとせず、自分が時代遅れであるとなかなか認めないからだ。
しかし、年長の野依は「思い切って、志のある若い世代に主導権を渡してみたらどうでしょうか。今の若者は聡明です。彼らに未来を託す以外に道はないように思います」と主張する。
ただ日本では、年齢による著しく階層的な、時代遅れの組織編成が依然として続いている。「地位を奪われない者たちによるジェロントクラシー(老人支配)」と言ってもおそらく大げさではないだろう。
年長者に払うべき敬意(少なくとも理屈の上では)により、このタブーに触れることはほとんど禁じられている。後進に託すべきだと言うと高齢者を「差別する」ことになり、それは礼儀に欠ける行為だ。彼らが長く働けるように、健康を維持してもらうためにそう言ったとしてもだ。しかし、階層の頂点にしがみつく一部の「お年寄り」もまた厄介で障害となる存在だ。
「老人による支配と社会の保守主義、若者の意欲の不足、政治への関心の欠如、すべてが関連しています。これらは出生率の低下と人口の高齢化によるものです。高齢者の割合が増えるほど社会は保守的になります。これは当然の結果です」と東京大学名誉教授の石見徹は説明する。
ところが、大学を卒業してすぐに就職先を見つけられる若者たちは、こうした状況に抗わない。彼らは安定と高い給料を求めており、それ以外はどうでもよいのだ。
大企業も同様の問題を抱えているが、政治学者の渡部恒雄は「さらに悪い状況ですらある」と言う。ここでもまた、トップを狙う幹部たちが年々、階層を昇っていくためだ。最高の地位に就くのは必ずしも最も能力のある者ではなく、上司の期待に最もよく応えた者である。
そのため、ある企業の経営陣や取締役会でポストを得る者は皆、ほとんど同じようなプロフィール、同じような経歴、同じような年齢、同じような文化を有している。
これは、民間企業と大学の間を行き来してきた夏野剛〔既出の元NTTドコモ幹部で現在はKADOKAWAの代表執行役社長CEO、ドワンゴの代表取締役社長など〕が絶えず批判している事象だ。
「彼らは皆、何十年も前から同じ釜の飯を食べてきた人たちです」
能力主義の階級社会において、無能ぶりを露呈することになる限界の地位まで誰しもが昇進させられるという「ピーターの法則」は、世界のほかの国ではおそらくその有効性が失われているのに、日本では依然として有効である。
なぜなら、この国の職業界は別の論理に適応しなければならないからだ。
「職業的な成功を昇進という観点だけで考えますと、社員はもはや自分に最も適した仕事、最も満足する仕事で力を発揮せず、自分に合わないと感じるポストに就くことを余儀なくされ、階層のより上位を目指すためだけに仕事を続けるようになります」と労働の未来に関する著者・講師のレティシア・ヴィトーは的確に説明する(註1)。
彼女によると、管理者としての責任を大きくするだけではない、充実感と刺激のあるキャリアの展望を労働者に提供するには、人材の評価および昇進の主流モデルを見直すのが不可欠である。
岸田総理大臣は2022年と2023年の演説にこれらの考え方を加えたが、どのような結果が現場で生まれるかを注視する必要がある。
1 Laetitia Vitaud, Sommes-nous tous arrivs notre “seuil d’incomptence” au travail?, Welcome to the Jungle, 21 fvrier 2023, en ligne :(2023年6月閲覧)
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(ジャーナリスト 西村 カリン)

【衆院選】「国賊発言」村上誠一郎氏の「比例順位」にX衝撃「忖度ゼロ」「これはさすがに…」

自民党は26日夜、衆院選(27日公示、2月8日投開票)の比例代表候補予定者の名簿順位を発表した。四国ブロック(定数6)では、小選挙区との重複立候補予定者9人を横並びで1位に登載。比例単独候補予定者である村上誠一郎前総務相(73)を10位とした。
村上氏は24年の衆院選では愛媛県の選挙区調整に伴い、比例四国ブロックで自民党の名簿順位単独1位で出馬し、当選していた。
村上氏の比例順位降格について、X(旧ツイッター)では驚きの声が上がり、「村上誠一郎氏」がトレンド入り。「自民の比例四国名簿、村上誠一郎氏は四国10位 すげえ 今まで10位での当選者はいない。四国ブロックの定数は一貫して6議席。つまり、村上さようなら、ということ。やはり高市さんはすげえ」「高市自民党、忖度ゼロ。村上氏の1位申請要望を蹴り飛ばす」「これはさすがに… 小選挙区11期連続当選で、選挙区調整で比例に回った村上誠一郎氏に対し、嫌がらせのような仕打ち いくら石破前総理と近いとは言え、前大臣にここまで失礼な扱いをするのか 絶対にまだまだやれる 中道で出て頂いても良いのでは?」などと書き込まれていた。
村上氏は愛媛2区選出で当選12回。小泉純一郎内閣で、行政改革・地域再生・構造改革特区担当相を務めた。22年9月の安倍元総理の国葬を欠席する理由を説明する際、村上氏は「国賊」と発言し、1年間の役職停止処分を受けている。石破内閣では総務相を務めた。

八潮陥没1年、「あの日から全てが変わった」…今も下水からの悪臭・騒音に苦しむ周辺住民

埼玉県八潮市で下水道管が破損し、県道交差点が大規模に陥没した事故は28日で発生から1年となるが、現場周辺の住民は今も、下水からの悪臭や復旧工事の騒音に苦しんでいる。下水道管の複線化など工事完了まで最短でも5年以上かかるとされ、日常を取り戻すにはまだ時間がかかる。(さいたま支局 大須賀軒一、宮川徹也)
工事完了まで5年以上
「事故があったあの日から全てが変わった」。工事現場を囲む防音壁の隣で喫茶店を営む女性(81)はため息をつく。自宅も兼ねており、事故後は約3週間の避難生活を送り、店は閉めたままだ。
今は工事に伴う騒音と振動、悪臭に悩まされている。硫化水素の影響からか、店に置いていたポットなどの銅製品は変色し、エアコンは接続部の金属が腐食して壊れた。女性は「お客さんが戻ってきてくれるのか不安でたまらない」と話す。
地元有志が昨秋、住民らに実施したアンケートでは、回答した112世帯のうち86%が事故による「ストレス・精神的負担」があると回答。「頻繁にせきが出る」「下水臭による頭痛」を訴える声も寄せられた。
県は対策を進めている。昨夏から現場の半径200メートルの世帯・事業所を中心に金銭的な補償(1世帯5万円以上など)を行い、金属の腐食も、年末に補償対象に追加。健康不安の声を聞く相談会も開いてきた。
ただ、被害の長期化が懸念され、アンケートを行った主婦木下史江さん(56)は昨年12月、住民による被害者の会を組織。被害実態の自主調査や国・県への要望活動を模索しており、「住民の声を行政につなぐ架け橋となりたい」と話す。
陥没事故は昨年1月28日午前9時50分頃に発生。交差点に突然開いた穴にトラックが転落した。男性運転手が下水道管内に取り残され、県は上流域の12市町に下水道の利用自粛を半月にわたって要請。下水を迂回(うかい)させるバイパス管を取り付けるなどし、運転手の遺体は事故から約3か月後に搬出された。
県の第三者委員会は昨年9月、硫化水素がコンクリートを腐食させたとする中間報告をまとめた。硫化水素は下水に含まれる有機物が分解される過程で発生したとみられ、下水道管の劣化でつなぎ目などに隙間ができて、土砂が流れ込んだとしている。
県は工事や補償に278億円超を投入し、現場では、新たな下水道管の設置が完了。4月には現場の通行が暫定2車線で再開される予定だ。下水道管の複線化も進める方針で、完成は着工の5~7年後だという。
下水管調査 無人化必要
陥没事故は、下水道が抱えるリスクの大きさを顕在化させた。現場の下水道管は直径4.75メートルと大型で、毎秒4トンの下水が流れ込み、安否不明になったトラック運転手の救出や復旧工事は難航した。
事態を重く見た国土交通省は昨年3月、設置後30年以上の大型下水道管約5000キロを対象にした「全国特別重点調査」を実施するよう自治体に要請。昨年9月の途中経過では、約300キロが5年以内の緊急対策が必要と判定された。北田健夫・埼玉県下水道事業管理者は今月、報道各社の取材に「上水道と違い、下水道は汚水を止められないため調査や更新が難しい。ドローンの活用など調査や更新技術の高度化、無人化が必要だ」と訴えた。