日常生活に支障が出るまでゲームを続ける状態について「精神疾患です」とした鹿児島県警サイバー犯罪対策課のツイッターに批判が多数寄せられ、同課は12日、投稿を削除した。
サイバー犯罪の手口の周知などを目的にツイッターを利用しており、10日午後に「社会生活に問題が生じているのにゲームを続けていませんか? それは『ゲーム障害』という精神疾患です」と投稿した。その後、ツイッター上で「家庭教育の範囲に警察が口だしすることは逸脱行為」といった批判が相次いだ。
世界保健機関(WHO)が2019年、日常生活や健康に深刻な影響が出る状態について、「精神疾患」と位置づけたことを受けた内容だったが、同課は「医学的な内容に関しては投稿する立場になく、不適切だった」としている。
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川淵三郎氏まるでピエロ…官邸にハシゴ外され“後任指名”1日でオジャン
「僕の人生最後の大役ということでベストを尽くしたい」
東京五輪・パラリンピック組織委会長を辞任した森喜朗から“後継指名”され、新会長就任に意欲マンマンだった川淵三郎・日本サッカー協会相談役。ところが、たった1日で会長人事は白紙となってしまった。本人の知らないところでハシゴをはずされた形だ。
会長就任が白紙になったことは、本人も寝耳に水だった可能性がある。
12日午後、自宅前で記者団から「政府が会長起用に難色を示している」と問われると、「あっ本当、ぜんぜん聞いていない」「従わないといけないんじゃないの」と答えていたからだ。
今回の“人事白紙”は、菅官邸が動いたとみられている。森による後継指名は、読売新聞まで「疑念招く“密室人事”」と1面で批判。川淵新会長を黙って受け入れたら、「密室人事を認めるのか」と、批判の矛先が政府に飛んでくるのは確実だった。官邸周辺には「川淵さんは暴走しかねない」という不安もあったという。
「剛腕と呼ばれる川淵さんは、『独裁力』という著書まである超ワンマンです。ノンコントロールになる恐れがあった。五輪開催についても、官邸とは考え方が違った。官邸は、最悪“観客ゼロ”でも仕方ないという考えに傾いています。でも、川淵さんはツイッターで『無観客の開催は意味がない』と投稿し、11日にも記者団に『観客なくてオリンピック、日本でやる値打ちあるの。海外でやるのと同じ』と、無観客開催を痛烈に批判しています」(政界関係者)
自民党のなかにはペラペラと“後継指名”の舞台裏を明かす態度を苦々しく思っていた議員もいたという。
「もともと、川淵さんはスポットライトを浴びるのが大好きな人。メディアに注目されてうれしかったのでしょう。『森会長から“後をお任せするのは、川淵さんしかない”と単刀直入な感じだったな』『菅さんは、もっと若い人を、女性はいないか、と言ったそうだ』などと、ペラペラとしゃべっていた。あれでは、自分から“森傀儡です”“密室人事です”と暴露するようなもの。川淵さんが黙っていれば、密室人事という批判が出ることもなかった。人事が白紙になったのは、自業自得です」(自民党事情通)
12日夜、記者団に「僕の対応が悪かった」「あたかも自分が新会長になったかのような」「報道の皆さんには、できるだけサービスしてしゃべったほうがいいという習性が残っていた」と、反省の弁を口にした川淵相談役。ピエロを演じた格好である。
ヒッチハイクで逃走の男逮捕 盗み目的で民家侵入の容疑 京都・木津川市
京都府警木津署は12日、住居侵入と窃盗未遂の疑いで、自称大阪市都島区、無職の男(31)を逮捕した。同署によると、男は民家に忍び込んだ後、現場付近からヒッチハイクで逃走したが、目撃者らの通報で逮捕につながった、という。
逮捕容疑は同日午前11時ごろ、金品を盗む目的で木津川市の無職男性(78)方に侵入するなどした疑い。
木津署によると、男は男性方から出た後、通り掛かりの乗用車を呼び止めて中に乗り込み、立ち去った。その様子を目撃した近くの女性や、同市内で男を降ろした後に不審に思った乗用車の男性運転手らが通報。間もなく署員がJR木津駅付近で男を見つけた。男は「何も答えません」と否認しているという。
小池知事「日本独特の質問だと思う」…女性でも会長職に就けるかと問われ
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が12日、女性
蔑視
( べっし ) と受け取れる不適切な発言の責任を取って辞任する意向を表明した。大会関係者からは発言への批判とともに、今後への影響を懸念する声が相次いだ。
「今後、会長職がどのように決まるか、世界から大変注目されている。手続きの透明性なども世界が見ているということだ」。東京都の小池知事は12日の定例記者会見で、後任会長の選定には透明性の確保が必要だとの考えを強調した。また、「会長職は女性でも就ける立場だと考えるか」と問われると、小池知事は「日本独特の質問だと思う。女性か男性かではなく、多様性と調和を実現するために、どういうリーダーが必要なのかが問われている」と応じていた。
駅などを案内する「都市ボランティア」などの辞退が相次いでいることも問われ、小池知事は「東京大会をレガシー(遺産)を残せる大会にしたい。ボランティアの皆さんに『もう一回一緒にやりましょうよ』と私からもお願いしたい」と復帰を呼びかけた。
一方、後継会長への就任が取り沙汰されていた川淵三郎・日本サッカー協会相談役が、就任を辞退する意向を表明したことには、都庁内でも驚きの声が相次いだ。ある幹部は「森さんの代わりなど簡単に見つかるものではない。本当に近日中に決まるのか」と困惑。別の幹部は「いったい誰ならば会長が務まるのか、教えてほしいぐらいだ」とため息をついた。
五輪まで5か月余りの時期に、組織委トップが辞任するという異例の事態を、競技会場がある自治体の首長も重く受け止めている。
新国立競技場を抱える新宿区の吉住健一区長は「もともと五輪開催に否定的だった人たちが、今回の一件を中止論と結びつけて考えるようになるのではないかと心配だ」と述べた。テニスや水泳など10会場がある江東区の山崎孝明区長は「大会開催に向け、これまで導いてきてくれた森さんが辞意を表明したのはとても残念」と語った。
聖火リレーのランナーも、森氏の発言と後継指名を批判する。障害者のランニングを支援するNPO法人「アキレスインターナショナルジャパン」理事長で、足立区内で走ることが決まっていた重田雅敏さん(68)は「差別がいけないことは、男女であれ、障害者であれ同じこと。そのことを最高責任者が自覚していなかったことに、がっかりした」と落胆。
新体操の代表選手やコーチ、監督として5回の五輪を経験した東京女子体育大学(国立市)教授で、立川市のランナーを務める予定の秋山エリカさん(56)は「立場のある方で、あの発言はあってはならない不適切なものだった」とし、森氏が川淵氏に後継会長の就任要請をしたことについても、「森さんが選んではいけない。正式な形で選ぶべきだ」と指摘した。
自治体「コロナ交付金」を無駄遣い? 600万円の萌えキャラで炎上も
新型コロナウイルス対策のため、政府が地方に配った「地方創生臨時交付金」。その総額は4.5兆円に上り、飲食店などに休業要請する際の協力金をはじめ、感染拡大の防止や、経済活動の回復などを目的とする事業に使われるはずだ。しかし、なかには理解し難い使い途で、無駄遣いをしているように見えるケースもある。
「3億7500万円」展覧会はガラガラ
高知県高知市は、プロジェクションマッピングなどで彩られた金魚を展示する「アートアクアリウム展」(昨年12月19日~3月7日)を開催。交付金からすべて支出した同展の総事業費は3億7500万円だが、地元紙に「いつ見てもガラガラ」という市民からの声が報じられた。
主催する高知市観光協会の事務局長はこう説明する。
「来場者数の累計は1月末までで約2万8000人。このペースですと目標来場者数(8万~10万人)の達成は現実的に厳しいと思っています。会場は換気など対策も徹底しており、混雑していないので当初予定していた入場制限をかけることもなく、来場した方にはゆっくりと楽しんでいただけるのではないかと思います」
新潟県は県立歴史博物館の空調設備や照明のLED化、PR動画の製作費などに交付金から約9993万円を充てた。
「アフターコロナのために地域の魅力を磨くことは認められているので、そのひとつとして歴史博物館の改修を事業化しました」(同県財政課)
「萌えキャラ」に600万円
沖縄県中城村は、交付金を使った事業で炎上騒動が起きている。
中城村の魅力を発信する架空キャラクター「中城村初代バーチャル観光大使」の「琉花」が1月20日、ツイッターで「私の容姿が性癖に刺さる人に届いてほしい」と発信し、批判が殺到。運営チームは謝罪し、これまでの投稿をすべて削除することになった。
「中城村の交付金から〈新たな情報発信体制構築事業〉に約1800万円、そのうち『琉花』に関する製作費や運営費は約600万円が活用されています。今回の騒動後、『琉花』は活動を中止しており、今後については検討中です」(同村産業振興課)
公用車10台買い替え
公用車にも交付金は使われた。広島県三次市は、公用車の買い替えで、10台のマツダ車を購入した。
「総事業費は1724万円としていますが実際は1600万円ほどになります。市内にはマツダ関連企業や自動車関連企業が多く、マツダは地場産業とも言えます。公用車10台の購入は地域産業の回復の一助として応援のために事業を行ないました」(企画調整課)
巨額の税金を投入したこれらの「コロナ対策」が実を結ぶ日が来る……とは思えない。
※週刊ポスト2021年2月19日号
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半藤一利さんが「100年」の単位に込めた意味 保阪正康の「不可視の視点」<特別編>(2)
半藤一利さん(享年90)の遺言として、私はいくつかの大切な言葉があると受け止めている。むろん半藤さんは、特に遺言として言葉を残したわけではない。年齢から言って、死を受け入れる心境にはなっていただろうが、かと言って今年の1月12日に死が訪れるとは考えていなかったように、私には思える。従って半藤さんとの交流の中で、私が遺言として受け入れている言葉を語っていきたいと思う。
「日本社会が四文字七音の世界に没入したなら、時代は危険だということだよ」
ひとつは、「絶対」という言葉を使わないという覚悟なのだが、これについては前回に書いた通りで皇民教育への怒りが背景にある。事象を相対的に見なければ、また軍事ファシズムへの道に入り込んでしまうとの怒りである。私は、この言葉を使わない半藤さんの心理に潜んでいる歴史観こそ、もっと検証されるべきだと思う。もうひとつは、四文字七音を安易に用いるな、ということであった。これは私との雑談でも何度か繰り返していた。幕末維新から現代まで、日本人はこの四文字七音が大好きなのである。
いくつか思いつくままに並べてみよう。尊皇攘夷、大政奉還、公武合体、富国強兵、昭和に入ってからも王道楽土、五族協和、国体明徴、万世一系、一億一心、聖戦完遂などがすぐに浮かぶ。これはいわば左翼的な運動でも同じで闘争勝利、要求貫徹などが次々に浮かんでくる。日本人の心情に合うリズムなのかもしれない。同時にこれは日本人の感性に合致して、その段階で思考が止まってしまうということでもあろう。つまり考えることを放棄してしまうのである。その上で陶酔に陥るのだ。半藤さんは、「日本社会が四文字七音の世界に没入したなら、時代は危険だということだよ」と晩年には何度か繰り返していた。同時にそのような原稿も書いて注意を促していたのである。
どんなことでも100年続くのであれば、それは強固な意思になる
そしてもう一つ、半藤さんは重要な事実を指摘していた。「100年」を単位として捉えよ、ということであった。どんなことでも100年続くのであれば、それは強固な意思になるという考え方であった。雑談の折にも、100年というのは大切な単位だというのである。私的な話になるのだが、私も半藤さんも現在の憲法については独自の考え方をもっていた。「とにかく現在の憲法を100年持たせよう」という考えであった。そうすれば不戦は日本の国家意思になるであろうというのが、その理由であった。私と半藤さんは、そのために講演会などで最後にでも必ず、憲法100年持続説を口にすることにした。聴衆の中から、事務局はどこですか、とか代表は?と言ったような質問が飛ぶこともある。
そういうときは、私たちの答えも決まっていた。事務局はありません、代表もいません、賛成する人がそれぞれ自分でそう思えばいいのです、というのが答えであった。この運動を広げようというつもりもなく、二人の約束事だったのである。
半藤さんはなぜ「100年」という単位になぜこだわるのか、私はそのことに興味を持った。そして意外な事実を知った。そのことも書いておかなければならないであろう。
「墨子は偉いなあ。戦争反対をああいう時代にも言い残していたんだからなあ」
半藤さんには昭和史を含めての歴史物だけではなく、茉利子夫人の祖父にあたる夏目漱石についての著作もある。そうした著作は文学論ではなく、エッセイという形をとっているが、漱石の人生観などが的確に描写されている。そういう中で漱石が、1903(明治36)年に作家になることを決意して大学教授の道をあっさりと諦めることに触れている。要は漱石は、大学教授や研究者などは退職してから10年、20年が過ぎれば忘れ去られる存在だが、作家の一文は100年が過ぎても残ると言い、自分はその道を歩むというのであった。
100年、というのは、漱石が考えていた「単位」だったのである。
私はその単位というのは、一つの形が完成することだと思う。憲法を100年守るというのは、この国が一つの形を作ることだと考えていたのであろう。半藤さんの、「絶対という語を使わない」「四文字七音に注意せよ」「100年持続せよ」を、私は遺言として受け止めている。これはいわば、きわめてわかりやすい表現としての説明になるのだが、この背景は、「平易な文体」「事実の検証」「市民の視点」「持続する精神」「人間の観察」といった半藤史観の骨格で支えられている。この骨格を見ること、つまり可視化していくこと、それは半藤さんの歩んだ道を歩むことだと、私は考えているのである。
半藤さんの著作に、中国の戦国時代に生きた思想家の墨子について書いた書がある。墨子は戦争の時代に、「不攻」という論稿を発表している。あらゆる戦争の形態を批判していて、戦争は避けなければならないという思想である。むろん戦争を避けるというのは、現実を全て肯定しろというのではない。戦争に行きつく芽を刈り取る、そういう要因を作らないとの意味も含んだ哲学であり、思想であり、道徳律である。半藤さんはその書を80歳になったときに書いている。
墨子に対する畏敬の念を強く持っていたのであろう。「墨子は偉いなあ。戦争反対をああいう時代にも言い残していたんだからなあ」とよく呟いていた。そういう時の半藤さんは確かに戦争の時代を生きた苦しみを思い出していたのであろう。そして末利子夫人への最後の言葉も、墨子を称える言葉だったという。(<特別編>(3)に続く。なかにし礼さんの評伝を掲載予定です)
プロフィール 保阪正康(ほさか・まさやす) 1939(昭和14)年北海道生まれ。ノンフィクション作家。同志社大学文学部卒。『東條英機と天皇の時代』『陸軍省軍務局と日米開戦』『あの戦争は何だったのか』『ナショナリズムの昭和』(和辻哲郎文化賞)、『昭和陸軍の研究(上下)』、『昭和史の大河を往く』シリーズ、『昭和の怪物 七つの謎』(講談社現代新書)、『天皇陛下「生前退位」への想い』(新潮社)など著書多数。2004年に菊池寛賞受賞。
緊急時に司令塔があいまいな菅政権…分科会メンバーが指摘する “第3波で痛感した日本型組織の弱点”
「文藝春秋」3月号に寄稿した「 コロナ第3波『失敗の本質』 」では、コロナ対策に深くかかわるメインプレイヤーとして、菅義偉首相、分科会、厚生労働省、都道府県知事、世論(国民)の5者を挙げ、緊急事態宣言の再発出に至るコロナ対策の意思決定について、何が失敗だったのか、今後の対策においてどのような点に注意すべきか、問題提起をしています。
分科会メンバーの一人である私がなぜこのような記事を書いたのか。それはコロナ対策の政策決定に関わる問題点を広く一般国民に知ってもらうべきだと考えたからです。コロナ対策の中心は「国民の行動変容」ですが、それは、全国民の協力がなければできません。国民一人一人の納得と協力を得る上で、コロナ対策の政策決定のプロセスがどうなっているのか、意思決定システムの問題点は何か、広く知ってもらうことは極めて重要だと考えました。
コロナ禍でも“平時の仕組み”を変えられなかった
第3波を経験する中で、何より痛感したのは、コロナ禍という、政治家のトップダウンが必要な有事において、平時のボトムアップの意思決定の仕組みを変えられなかったことが問題の本質なのではないかということです。感染拡大の危機に直面しても、なかなか政策転換できなかった理由の一つは、政策決定する政治家と、彼らに進言する役人や学者の関係が平時と変わらなかったためと思われます。コロナ禍においては、専門家の意見は参考にしつつも、それに依存せず、国家国民の視点で即断即決する政治が必要とされているのです。
この記事ではいくつか問題点を指摘しましたが、その後、さまざまな動きが起きています。緊急事態宣言は3月7日まで延長されることになりました。記事では、「分科会は医療行政や医療界への遠慮があるためか、医療提供体制について意見を言わない」と書きましたが、宣言延長が決まった2月2日の分科会提言には、医療提供体制の拡充について多くの内容が盛り込まれました。同日、政府から水際対策の強化も発表されました。
変異種の侵入を少しでも減らすためには水際対策をさらに強化するべきだと思い、原稿でもその問題点を指摘しましたが、一歩前進ではあります。一方、接触確認アプリCOCOAがアンドロイドのスマホでは9月から機能していなかった、という政府の本気度に首を傾げたくなる事案も発覚しました。
拙速な緊急事態宣言解除は危ない
記事の目的は、菅首相や厚生労働省など特定の個人や組織を貶めることではありません。長丁場が予想されるコロナ対策をどのような体制で進めて行ったらいいのか。今後、意思決定の見直しが重要です。
たとえば、分科会には医療施設の管理や災害時の医療体制についての専門家が入るべきかもしれません。また、変異種に対する水際対策などに関しては、今のところ感染症専門家が主導していますが、国内に侵入する前に感染拡大を水際で止めるためには、安全保障や危機管理の専門家が主導すべきかもしれません。
ワクチンについても、いま重要な意思決定の問題があります。ジョンソン・エンド・ジョンソンが開発したワクチンは、接種は1回だけでよく、何か月も通常の冷蔵庫で保存できます。運搬や管理が圧倒的に楽で「プロジェクトX」のような困難なしに接種ができるはずですが、このワクチンの採用を日本政府は積極的に検討しているように見えません。スムーズなワクチン接種がもたらす大きな経済社会的利益を考えるならば、政治がリーダーシップを発揮して、このワクチンの確保を検討すべきではないでしょうか。
コロナとの戦いが始まってから1年がたちました。第3波の山は少しずつ収まりつつありますが、拙速に緊急事態宣言を解除すれば再び感染が拡大して3度目の緊急事態宣言を発出することになりかねません。
いまは行動制限で感染拡大を抑えこみ、その後は高齢者施設や繁華街で頻繁なPCR検査を行ってリバウンドを防ぎ、最終的にはワクチンの普及でコロナを収束させる……これが政府の目論見ですが、今後も未知の事態に襲われることも十分あり得ますし、コロナとの戦いに収束の目途が立ったとは言えません。今回の私の寄稿が、今後の戦いに少しでも役立つことを心から願っています。
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司令塔があいまいな日本政府、危機が高まるほど「村社会」化する各組織、現場からの情報を汲み取らなかった厚労省、時間のコストを軽視した菅首相……新型コロナウイルス感染症対策分科会のメンバーである小林氏(東京財団政策研究所研究主幹)の寄稿「 コロナ第3波『失敗の本質』 」(「文藝春秋」3月号および「文藝春秋digital」)には、過去の歴史でも繰り返された日本的な失敗についてくわしい分析がなされている。日本型組織の研究としても読まれるべき論考だ。
(小林 慶一郎/文藝春秋 2021年3月号)
脅迫メールで大津市の支所を終日閉庁 同じ文面で2回
大津市役所の下阪本支所(同市下阪本3丁目)の使用を取りやめないと利用者に危害を加えるという内容のメールが同市に届き、市は12日、同支所を終日閉庁した。
市自治協働課によると、メールの着信は11日午後9時44分と12日午前7時36分の計2回で、同じ文面という。市は大津署に届け出るとともに、来庁した市民に他の支所や本庁を利用するよう案内した。
滋賀県警大津署は威力業務妨害の疑いで捜査している。
傍聴人からの「過激な言葉」は「お控え頂きたい」 池袋事故遺族・松永拓也さんが、ブログの「お願い」に込めた意志
東京・池袋の路上で2019年4月19日、乗用車が暴走して通行人を次々とはね、松永真菜さん(当時31)と長女・莉子ちゃん(当時3)親子が死亡した事故から、1年10か月が経とうとしている。
21年2月1日には自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われている旧通商産業省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(89)の第5回公判が行われたが、終了後、傍聴人の女性から「過激な言葉」が飛んだ。
事故遺族の松永拓也さんは2月4日に自身のブログなどで「今回のようなことが今後も起きてしまうと、裁判の進行に支障が出てしまい、裁判が出来なくなる可能性もあります。そうなることを私は望んでいません」と傍聴人にルールを守るように呼びかけた。
加害者に対する複雑な感情を抱きながら、裁判に臨んできた松永さん。どんな思いで、傍聴人への「お願い」を発信したのか。胸の内を聞いた。
「立ち上がることができない被害者の方もいた」
被害者参加制度を使って公判に参加している松永さんは2月6日、J-CASTニュースのオンライン取材に対し、当時の心境をこう振り返った。20年10月8日の初公判以降、飯塚被告は車の不具合を理由に一貫して無罪を主張している。第5回公判では警視庁交通部の警察官が証人として出廷し、車に故障はなかったことなどを証言した。
公判終了後、傍聴人の女性から声が飛んだ。この時の言葉について、松永さんはブログで「過激な言葉」とだけ表現している。取材に対し、松永さんは「あくまで事実だけを伝えたい。当事者の女性を責める意思はない」と前置きした上で、詳細を語った。
裁判は「警備法廷」と呼ばれる、通常よりも厳しい警備体制のもとで行われていた。女性の発言後、裁判長は女性に制止を呼びかけ、警備員も女性に対し静かにするよう求めていたという。松永さんの後ろには、同じく被害者参加制度を使って裁判に参加している真菜さんの父・上原義教さんもいたが、女性の発言後は「動揺しているように見えた」と話す。女性は松永家の関係者ではなく、面識もなかったという。
当時、傍聴していた関東交通犯罪遺族の会(あいの会)代表の小沢樹里さんも、取材に対し「本来ならば警備員の誘導で被害者参加人が退席するタイミングだったが、立ち上がることができない方もいた」と振り返る。
「加害者を守りたくて、この発信をしたわけではありません」
公判から3日後、松永さんはブログなどで裁判傍聴人に向けて「お願い」を発信。法廷内での「過激な言葉」を控えるよう呼びかけるもので、松永さんは次のような思いを綴っていた。
ブログでの発信は、あいの会代表・小沢さんと話し合って決めたものだという。コロナ禍で裁判が思うように進まず、加害者の高齢による裁判時間の制約もある中で、裁判を長期化させないための決断だった。ただ、傍聴支援者や、自身を応援してくれる人もいる中で、今回の発信をすることには「迷い」もあったと語る。
「関係者」報道は「踏みにじられたような思い」
松永さんに続き、4日には小沢さんが自身のブログで「傍聴支援で来て下さる時 お心の中で応援してくださること 暖かく見守ってくださることが 何よりもの支援に繋がると思っております」と呼びかけた。小沢さんも08年に埼玉県熊谷市で起きた飲酒運転事故で義理の父母を亡くした、事故遺族だ。
公判での「叫び」は、一部メディアでその内容が報じられた。記事が出た後のネット上の反応について、小沢さんはこう語る。
ただ、このメディアは、前述の言葉を叫んだのが「関係者と思われる女性」だと伝えていた。一方、松永さんは今回のブログで「一部報道で『関係者と思われる声を出した傍聴人』という報道がありましたが、松永家関係者ではありません。念の為お知らせいたします」とつづっている。
先の報道について、松永さんは取材に「正直、動揺はしましたよ。なんでかなっていうね。私だって、本音を言えば目の前に(加害者が)いたら、いろいろな感情が沸き上がりますよ。それは人間である以上は。でも、ちゃんとルールを守って、叫んだりしないようにしようねっていうのは家族で決めたこと。それを踏みにじられたような感覚はありました」と思いを吐露した。
(J-CASTニュース記者 佐藤庄之介)
菅首相長男の違法接待疑惑 人事院「調査中が理由の回答拒否NG」断言の波紋
国会では、放送事業会社に勤める菅首相の長男が、許認可権を握る総務省の幹部4人に違法な接待を重ねていた疑惑で新展開だ。
現在、この問題が国家公務員倫理法に抵触するかどうか、人事院の国家公務員倫理審査会による調査が行われている。それを理由に、総務省幹部らは国会での説明を拒んできた。参考人として呼ばれても、「調査中なので回答は控える」と繰り返してきたのだ。
ところが、この言い訳が崩れた。10日の衆院予算委員会で、野党から「調査の間は国会に説明してはいけないという規定があるのか。人事院がそう指導しているのか」と質問されると、人事院・国家公務員倫理審査会の事務局長は「対外的に発言することを禁止した規定はないし、審査会が指導したこともない」と明確に否定。役人が「調査中」を盾に回答を拒否してきたのはデタラメで、何の根拠もないことがハッキリしたのだ。これがアリの一穴になり、疑惑解明は進むのか。
「安倍前政権から、調査中や捜査中を理由に説明を拒む事例が続出していますが、国会は憲法が定める国権の最高機関であり、国政調査権を持っている。自身が起訴されているならともかく、行政の調査を盾に説明や資料提出を拒否する正当性はどこにもありません。回答拒否は審議妨害と言っていい。政府・与党と官僚が一緒になって国会の機能を形骸化させ、行政のやりたい放題を許している現状は、民主主義にとって深刻な事態です」(立正大名誉教授の金子勝氏=憲法)
10日の予算委で、「調査中」が使えなくなると、総務省幹部は「記憶にない」を連発。菅首相に対する忖度なのか、長男との会食回数や放送事業の認定更新が話題になったかなどについて、結局マトモに答えようとしなかった。
■本当のことを言うと飛ばされる?
そうなると、気になるのが人事院の担当者の処遇だ。事務局長はごく当たり前の原則を明示しただけなのだが、それで菅首相の怒りを買い、飛ばされないか心配になる。
昨年、検察官の定年延長問題で「検察官に国家公務員法の定年制は適用されない」と当たり前の回答をした人事院の松尾恵美子給与局長(当時)は、その後、安倍前首相の答弁に合わせて、「つい言い間違えた」と発言を撤回・修正。そのご褒美なのか、今年1月の人事で女性初の事務総長に昇進している。
今回も、「調査中の発言は禁止されていない」という人事院の見解が修正されるのかどうか。政治家と官僚の矜持が問われている。