上野動物園(東京都台東区)の双子のジャイアントパンダが27日夜、中国返還に向け成田空港を出発した。観覧は25日に終わり双子の姿は見られないが、多くのファンが園内外に集まり、さらには空港にも。「シャオシャオ!レイレイ!」「中国でも幸せに」。寒空の中、ファンは大声で双子の名前を呼び、手や旗を振って見送った。
同園を週2回ほど訪れるパート職員和田ももえさん(44)は、約3時間待ってパンダを乗せたトラックを撮影した。「双子は心の支えだった。あしたからどうなるのか」と悲しむ一方、「幸せになって。応援してるよ」とパンダに語り掛けるように話した。
トラックが通行する園外の道路沿いには、パンダ柄のバッグやパンダの缶バッジなどを身に着けたファンが多数詰め掛けた。トラックが見えると「シャオシャオ!レイレイ!」と名前を呼んだり、手を振ったりして2頭を見送った。
名古屋市の会社員野口久美さん(61)は「寂しい。早く中国の環境に慣れて。どうか幸せに」と涙を浮かべた後、成田空港に向かった。東京都渋谷区のパート女性(60)も「寂しさが込み上げてきた。気持ちが追い付かない」と声を詰まらせた。神奈川県鎌倉市の主婦(58)は「たくさん元気をもらえた。中国でも愛されて」と願った。
空港に隣接し、航空機の離着陸が見られる「成田市さくらの山」にはファンら100人超が集まった。2頭を乗せた機体が飛び立つと、スマホなどで撮影しながら「ありがとう」「頑張って」と声を掛け、手を振った。埼玉県北本市のパート西田展子さん(58)は「生活の一部みたいだったので寂しくつらい。またいつか来てほしい」と話した。 [時事通信社]
「ニュース」タグアーカイブ
立民、安保法「違憲」撤回 中道結成で公明に譲歩
立憲民主党が、公明党との新党「中道改革連合」結成に際し、集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法の「憲法違反部分を廃止する」との主張を撤回した。中道は基本政策に「存立危機事態での自国防衛のための自衛権行使は合憲」と明記。自民党と共に安保法を成立させた公明に譲歩した形だが、十分な党内議論がないままの方針転換に、与野党から疑問の声が上がっている。
元立民の野田佳彦共同代表は26日の討論会で、政策転換の理由を「法律ができて10年たったが、違憲と言われるような運用はなく、日米関係が深化した」と説明した。
立民の主張は2017年、源流の民進党の分裂で生まれた。小池百合子東京都知事率いる「希望の党」は、安保法の事実上容認を民進からの合流条件とした。
民進は民主党当時の15年、法案に反対した経緯があり、小池氏に反発したリベラル派は旧立民を結党。20年に現在の立民を結成した後も、基本政策や選挙公約に「違憲部分の廃止」を盛り込み、「全面廃止」を掲げる共産党と選挙協力する足掛かりになった。
元公明の斉藤鉄夫共同代表は「中道の旗の下に、いろいろな方が集まってくれた」と歓迎する。違憲を訴えてきた立民の関係者は「生き残るため、やむを得ない決断だった」と打ち明ける。
批判は与野党から上がる。自民の古屋圭司選対委員長は「支援者を説得できるのか」と指摘。共産の小池晃書記局長は「結党の原点だった政策を放棄し、公明の政策を丸のみした」と非難した。
中道は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設への賛否も整理していない。公明は移設を容認し、立民は反対してきた。野田氏は「選挙後、早急に結論を出したい」と語り、他党からの「突っ込みどころ」となっている。
奄美で確保の男移送、国内転々か 逮捕のスカウト集団トップ
暴力団幹部にみかじめ料を支払ったとして、警視庁暴力団対策課は26日、東京都暴力団排除条例違反の疑いで、国内最大級の風俗スカウトグループ「ナチュラル」トップの住所不定、職業不詳小畑寛昭容疑者(40)を逮捕した。公開手配後に寄せられた情報を基に捜索し、鹿児島県・奄美大島で身柄を確保。27日午後、羽田空港に到着し、板橋署へ移送された。
捜査関係者によると、手配後に30件以上の通報があり、その中には昨年8~11月ごろに容疑者と似た人物が関西にいたという情報があったことも判明。同課は国内を転々としていたとみている。
同課は昨年1月、容疑者の逮捕状を取得。所在が分からない状況が続き、今月21日に公開手配した。23日に「奄美に似た人がいる」と通報があり捜査員を派遣。26日午後8時55分ごろ、身柄を確保した。
容疑者は手配時の写真と比べて髪の毛とひげが伸び、黒縁の眼鏡をかけていた。確保時は1人でおり、逃げるそぶりを見せたという。
ナチュラルは匿名・流動型犯罪グループ(匿流)とされ、メンバーは1500人以上。
広島東洋カープ・羽月隆太郎容疑者を逮捕 「ゾンビたばこ」使用の疑い 容疑を否認
指定薬物を使用した疑いでプロ野球・広島東洋カープの選手、羽月隆太郎容疑者が逮捕されました。
指定薬物使用の疑いで逮捕されたのは、広島東洋カープの羽月隆太郎容疑者・25歳です。警察によると、去年12月16日ごろ、日本国内で指定薬物の「エトミデート」を若干量、使用した疑いです。関係者からの通報を受けた捜査員が広島市中区の現場で羽月容疑者を確認。任意同行を求め、尿検査をしたところ、陽性反応が出たということです。
調べに対し、羽月容疑者は「エトミデートを使った覚えはありません」と容疑を否認しています。警察はエトミデートが含まれた、いわゆる「ゾンビたばこ」を吸引したとみて、入手経路や動機などを捜査しています。
【2026年1月27日】
268キロで走行、危険運転罪適用=夫婦死亡で懲役12年―「悪質極まりない」・横浜地裁
首都高速湾岸線を時速268キロで走行し、追突事故で夫婦を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死など)の罪に問われた会社役員、彦田嘉之被告(56)の裁判員裁判の判決が27日、横浜地裁(足立勉裁判長)であった。足立裁判長は危険運転致死罪の適用を認め、懲役12年(求刑懲役15年)を言い渡した。
足立裁判長は事故の状況について、車線変更の際、「自車を横滑りさせ、被害者車両に衝突させた」と指摘。「安全な車線変更は困難だった」と検察側の主張を認め、危険運転の構成要件の「制御困難な高速度での走行」に該当すると認めた。
その上で、「事故が起これば人を死亡させる危険性が非常に高い常軌を逸した高速度で走行しており、悪質極まりない」と強調。「自己の運転技術を過信し、高速度運転の危険性に対する意識が低下していた」と、運転態度を非難した。
弁護側は公判で、「安定して走行していた」と主張し、制御困難な高速走行には当たらないと訴えていた。
判決によると、彦田被告は2020年8月、川崎市の首都高を高級スポーツカー、ポルシェで走行中、法定速度の3倍超の時速268キロを出すなどし、前方の車に衝突して夫婦2人を死亡させた。 [時事通信社]
映画監督・東陽一さんが死去 91歳、老衰のため 代表作に「サード」「絵の中のぼくの村」「もう頬杖はつかない」「化身」など
「サード」「絵の中のぼくの村」などの作品で知られる映画監督の東陽一(ひがし・よういち)さんが21日午前1時52分、老衰のため都内の病院で死去した。91歳だった。葬儀は近親者で執り行った。喪主は妻の律子(りつこ)さん。後日、お別れの会を開く予定。
東さんは1934年、和歌山県出身。早稲田大学文学部卒業後、岩波映画製作所に入社。助監督として経験を積んだ後、フリーに転身し、71年に「やさしいにっぽん人」で劇映画監督としてデビューした。同作で日本映画監督協会新人賞。低予算ながら特色ある映画を製作した日本アート・シアター・ギルド(ATG)の代表的作品「サード」(78年)で報知映画賞作品賞、芸術選奨文部大臣新人賞、キネマ旬報監督賞などを受賞した。その後も、桃井かおり主演の「もう頬づえはつかない」(79年)、黒木瞳主演の「化身」(86年)などの話題作で注目を集めた。
「橋のない川」では観客動員200万人を超えるヒットを記録し、報知映画賞監督賞に輝いた。海外の映画賞でも高い評価を受け、96年の「絵の中のぼくの村」ではベルリン国際映画祭銀熊賞、2003年の「わたしのグランパ」ではモントリオール世界映画祭・最優秀アジア映画賞ほかを受賞。99年に紫綬褒章、07年に旭日小綬章を受章した。
自・維、85選挙区で激突=二大勢力対決は28止まり―「多党化時代」野党8割競合【26衆院選】
27日公示の衆院選で全289小選挙区の擁立状況を分析したところ、連立政権を組む自民党と日本維新の会が85選挙区で激突する構図となった。多党化の流れを受け、野党6党も228選挙区で競合し、二大勢力の自民と中道改革連合による事実上の一騎打ちは28選挙区にとどまった。
自民、維新両党は「多党化の時代に入った」として候補者調整を原則として見送った。高市早苗首相は新たな連立枠組みの信を問いたいとしているが、与党同士でつぶし合う異例の展開となり、ちぐはぐさを指摘する声も上がりそうだ。
与党の競合区は維新のお膝元の関西を中心に大都市圏にひしめき、大阪で18、東京で11、兵庫で9、神奈川で6、愛知で5、埼玉で4、京都で3に上った。維新は競合区以外の129選挙区で自民候補を推薦した。
公認候補の競合区のほかにも、大阪2区で自民推薦の前職が維新新人と対決。兵庫2区では無所属で出馬した自民元市議が維新前職とぶつかる。
候補者調整の動きは野党でも限定的だった。立憲民主党と公明党が結成した中道は各党に連携を呼び掛けたが、国民民主党は基本的に応ぜず、立民と一定の協力関係を維持してきた共産党も「協力の土台が壊れた」として距離を置いた。
「所属国会議員5人以上」の政党要件を満たす中道、国民民主、共産、れいわ新選組、減税日本・ゆうこく連合、参政党の野党6党でみると、全小選挙区の8割近くでいずれかの党が競合。98選挙区で2党、100選挙区で3党、30選挙区で4党がぶつかる構図となった。連合の支援を受ける中道と国民民主は46選挙区で競い合う。
自民と中道が事実上の一騎打ちで争う28選挙区は北海道、埼玉、神奈川などが中心。これ以外に福井2区で自民支持の前職が中道前職とぶつかる。 [時事通信社]
札幌遺体切断 父親の執行猶予判決、弁護団「ほぼ無罪だ」 札幌高裁
札幌市の繁華街・ススキノのホテルで2023年7月、会社員男性を殺害し頭部を切断したなどとして田村瑠奈被告(31)ら親子3人が殺人などの罪に問われた事件で、1審で有罪判決を受けた父、修被告(62)の控訴審判決が27日、札幌高裁(青沼潔裁判長)であった。死体遺棄、死体損壊の両ほう助罪で懲役1年4月、執行猶予4年とした札幌地裁判決(25年3月)を破棄し、死体損壊ほう助罪のみを認めて懲役1年、執行猶予3年を言い渡した。
修被告は四つのほう助罪で起訴され、地裁判決は死体遺棄と死体損壊の両ほう助罪を有罪とし、全面無罪を主張する弁護側と、検察側双方が控訴していた。
高裁判決は、瑠奈被告が自宅に頭部を運び込んだ時点で死体遺棄が終了し、その後に認識した修被告に「死体遺棄ほう助罪は成立する余地はない」としつつ、損壊行為をビデオ撮影したことは「瑠奈被告の充足感を満たすと認識」として死体損壊ほう助罪は認めた。
一方、殺人ほう助罪も改めて否定。殺害前に刃物などの道具を買い与えるなどしたが、「加害行為に及ぶ可能性を認識していたとは認定できない」と退けた。
弁護側は「ほぼ無罪だ。主張をしっかりと認定していただいた」と語り、札幌高検の上本哲司次席検事は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントした。【谷口拓未】
辺野古反対派が大敗=名護市長選の結果確定
25日投開票の沖縄県名護市長選は26日未明、結果が確定した。米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設を容認する勢力の支援を受け、3選を果たした現職の渡具知武豊氏(64)が2万9票を獲得。事実上の一騎打ちとなった反対派新人で元市議の翁長久美子氏(69)は1万543票にとどまり、大差がついた。
市長選で移設の是非が争点となったのは8回目。容認、反対両派が推した候補が競り合ってきており、今回は異例の結果となった。渡具知氏も前回2022年は約5000票差、前々回18年は約3500票差だった。
渡具知氏は自民、日本維新の会、国民民主、公明各党の推薦を得た。移設の是非に触れず、国とのパイプをアピール。勝利を受け、記者団に「物価高騰対策を早めに実行していく」と強調した。
翁長氏は立憲民主、共産、社民各党が推薦した。移設阻止を掲げる「オール沖縄」勢力は9月の任期満了に伴う県知事選に向け、立て直しを迫られる。
投票率は過去最低の60.75%で、前回を7.57ポイント下回った。新人の伊波勝也氏(67)も立候補したが、228票だった。 [時事通信社]
強制送還、弁護士宛て2か月前の通知を廃止へ…逃亡発生受け厳格化
出入国在留管理庁は、外国人の強制送還に関するルールを見直す方針を固めた。不法滞在などの外国人を強制送還する際、代理人を務める弁護士に対して原則2か月前に送還予定時期を知らせる「弁護士通知」を今年中にも廃止する意向だ。弁護士側からの反発が予想されるが、通知によって外国人が送還前に逃亡する事案が発生しており、対応を厳格化する。
不法残留者や不法入国者を強制的に母国などに送還する強制送還は、出入国管理・難民認定法に基づいて行われている。2025年1月時点の不法残留者は約7万4800人。24年は約7600人が送還された。
強制送還の対象者は送還取り消しなどを求めて裁判を起こし、弁護士をつける場合が少なくない。一方、送還予定時期が分からないと、憲法が保障する「裁判を受ける権利」が損なわれるとの指摘があった。
民主党政権下の10年9月、当時の法務省入国管理局と日本弁護士連合会が、強制送還のルールに関する合意書を締結。入管当局が、原則2か月前に送還予定時期を「○月第○週」と、希望する弁護士に通知することになり、25年は少なくとも50件以上の通知が行われた。
だが関係者によると、近年は弊害が顕在化し、外国人が送還前に逃亡する事案が19年以降、少なくとも7件発生した。25年末時点で5件は逃亡中だった。送還予定時期がSNSで拡散されて入管窓口に抗議電話が寄せられたり、送還中止で飛行機代などのキャンセル料が約300万円に上ったりしたケースもあったという。
こうした状況を踏まえ、入管庁は日弁連とルールの見直しに向けた協議に入り、すでに弁護士通知を廃止する意向を伝えた。
日弁連の担当者は取材に「協議中かどうかはコメントできない」とした上で、「例外」として送還予定時期を直前に通知する例も相次いでいると指摘。「すでに合意違反の状況といえる。裁判を受ける権利の軽視で、人道的な観点からも問題だ。弁護士通知は今後も維持するべきだ」とした。
入管庁は、外国人本人に対し、送還の原則1か月前までに具体的な時期は明示せずに「1か月後以降に送還する」と通知する運用は続ける方針だ。