長崎市の平和公園で9日あった平和祈念式典には、ウクライナ侵攻を続ける核保有国ロシアの代表が侵攻前の2021年以来4年ぶりに参列した。「来るからには、被爆の実相を知って帰ってほしい」「参列は腹立たしい」。式典に参列した被爆者は取材に複雑な心情を吐露した。
市は22年の式典から、ウクライナ侵攻を始めたロシアとそれを支援したベラルーシの招待を「不測の事態への懸念」を理由に見送ってきた。今年は、日本に公館などを置く157の国・地域全てに招待状を送るなどし、鈴木史朗市長は「恩讐(おんしゅう)、国境、思想信条の違いや分断を乗り越え、あらゆる国の代表に集まっていただきたい」と呼び掛けた。
式典会場を訪れた被爆2世で会社員の村里春美さん(60)=長崎市=は「ロシアの参列は意義がある。核兵器を持っている国こそ参列し、原爆の被害を学び、平和について考えるべきだ」と話した。
ストックホルム国際平和研究所によると、25年1月時点で世界には推計1万2241発の核弾頭があり、その9割をロシアと米国が占めている。長崎で1歳の時に被爆した埼玉県行田市の白浜紀子さん(81)も「ロシアの代表は式典に参列するだけでなく、原爆資料館を訪れ、被爆の実相、現実を知って帰ってほしい」と求めた。
一方で、長崎で被爆して両親と弟を失い、現在は東京で暮らす森田富美子さん(96)は式典に参列後、「ウクライナとの戦争も終わっていないのにロシアが式典に来るのは腹立たしい」と思いを打ち明けた。
長崎大大学院2年のアナスタシア・ストラシコさん(26)はロシアの侵攻後、ウクライナから長崎市に避難した。「毎日のようにウクライナを攻撃し、人々やその暮らしを傷つけているロシアが参列するのはおかしい。市としては、戦争や原爆の恐ろしさを伝え、平和につなげたいという考えだと思うが、ロシアにその思いが伝わるとは思えない」と話した。
今年の式典には、昨年招待を受けなかったイスラエルも参列した。長崎で1歳の時に被爆し、現在は東京で暮らす山下和宏さん(81)は式典参列後、「ロシアもイスラエルも含め、世界のリーダーたちは広島、長崎の訴えに向き合い、対話と行動で(平和への姿勢を)示してほしい」と求めた。
【百田梨花、竹林静、田崎春菜、尾形有菜】
台風11号、小笠原近海を西へ=12~13日沖縄接近の恐れ―気象庁
台風11号は9日午後、小笠原諸島近海を西へ進んだ。気象庁によると、12日から13日に沖縄・先島諸島に接近して付近を通過し、14日に中国大陸に上陸する見込み。沖縄接近時は大しけや荒天が予想され、同庁は注意を呼び掛けている。
11号は9日午後3時、小笠原諸島近海を時速20キロで西へ進んだ。中心気圧は994ヘクトパスカル、最大風速23メートル。半径220キロ以内が風速15メートル以上の強風域。 [時事通信社]
70代女性、ネットで投資や入金促され20回振り込み1億7135万円だまし取られる…新潟
新潟県警組織犯罪対策課は8日、県内の70歳代女性が現金1億7135万円をだまし取られるSNS型投資詐欺被害に遭ったと発表した。県内での同種の詐欺の被害額としては過去最高という。
同課によると、女性は2月頃、インターネット上で見つけた海外の投資会社のサイトに接続。同社従業員を名乗る者に暗号資産の投資を勧められてサイト上に口座を開設し、2月20日から5月12日まで11回にわたり計4685万円を指定された口座に振り込んだ。
その後、口座から現金を引き出そうとしたところ、「信用を確認するための入金が必要」などと要求され、さらに9回にわたり、6月13日までに計1億2450万円を振り込んだ。
陸自隊長「許可取れ」迫る、沖縄 抗議活動の市民団体メンバーに
陸上自衛隊宮古島駐屯地のトップで、宮古警備隊長の比嘉隼人司令(1等陸佐)が6日、沖縄県宮古島市内の駐車場で陸自訓練へ抗議活動をしていた市民団体メンバーに「許可取れ、早く」と大声で迫っていたことが9日、団体側への取材で分かった。団体側は「威圧的だった。いきなり怒鳴られて驚き、恐ろしいと思った」と反発した。
駐屯地の広報担当は「市民が拡声器を用いて大きな声を出していて、近隣施設に迷惑がかかると考えた」と説明した。中谷元防衛相は8日の閣議後記者会見で「詳細な事実関係を確認している」とした。
駐屯地などによると、5日から6日にかけ長距離を歩く訓練を実施した。比嘉隊長は駐車場で休憩中だった。
「自宅で妻を殺害し車で運んだ」道路脇に女性の遺体を遺棄か…62歳男を逮捕 兵庫・洲本市
兵庫県洲本市の道路脇に女性の遺体を遺棄したとして、62歳の会社員の男が逮捕されました。女性は男の妻とみられています。
死体遺棄の疑いで逮捕・送検されたのは、西宮市の会社員・清水成洋容疑者(62)です。清水容疑者は今月2日ごろから7日までに、洲本市由良町由良の道路脇に女性の遺体を遺棄した疑いがもたれています。
警察によりますと7日、近くを通りかかった男性らが女性の遺体を発見し警察に通報。この報道を知った清水容疑者が8日、警察に出頭したということです。遺体は腐敗が進んでいて、衣服は身に着けていませんでした。
調べに対し清水容疑者は、容疑を認めたうえで「自宅で妻を殺害し車で運んだ」という趣旨の話をしていて、警察は遺体の身元の確認を急ぐとともに殺人の疑いも視野に調べを進めています。
長崎市長、核戦争への強い危機感表明 80回目の長崎原爆の日
米軍が長崎に原爆を投下してから80年の「原爆の日」となった9日、長崎市の平和公園で平和祈念式典が開かれた。鈴木史朗市長は平和宣言で、ノーベル平和賞を昨年受賞した日本原水爆被害者団体協議会で代表委員を務めた山口仙二さん(2013年に82歳で死去)が国連演説で訴えた「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、ノーモア・ウォー、ノーモア・ヒバクシャ」を引用。世界各地で激化する紛争の即時停止を訴え、世界が核戦争に突き進むことへの強い危機感を表明した。
山口さんは14歳の時、動員されていた爆心地の北約1・1キロの軍需工場で被爆。顔や上半身に大やけどをしケロイドが残った。鈴木市長は、山口さんが1982年に被爆者として初めて臨んだ国連本部での演説で「私の顔や手をよく見てください」と呼び掛け「ノーモア……」と訴えたことに触れ、「この心の底からの叫びは、被爆者の思いの結晶そのもの」と強調した。
また、各国の指導者に対し、26年に米ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議で核兵器廃絶を実現するための具体的な道筋を示すよう求めた。
日本政府には憲法の平和理念と非核三原則の堅持、核兵器禁止条約への署名・批准、核抑止に頼らない安全保障政策への転換などを訴えた。長崎の爆心地から12キロ以内で原爆に遭いながら国が指定した援護区域の外にいたため被爆者と認められない「被爆体験者」の救済も要請した。
石破茂首相はあいさつで、6日の広島市での平和記念式典に続き「『核兵器のない世界』の実現に向けた国際社会の取り組みを主導していくことこそが我が国の使命」と述べたが、核兵器禁止条約には触れなかった。
式典では、この1年間で死亡が確認された3167人(3冊分)の原爆死没者名簿が奉安され、奉安者数累計は20万1942人になった。
式典には94カ国・地域と欧州連合が参列。核保有5大国では中国以外の4カ国が参列し、ロシアはウクライナ侵攻後に市の招待がなかった年を挟み4年ぶりとなった。24年に招待していなかったイスラエルも出席した。
式典後には、首相が被爆者4団体代表から要望を聞く場に被爆体験者3団体の代表が2年連続で出席したが、昨年設けられた発言の機会はなかった。【尾形有菜】
「石破カラー」随所に 長崎平和式典で「最後の被爆地」願う
石破茂首相は9日に開かれた長崎市の平和祈念式典のあいさつで、長崎原爆で被爆しながらも救護活動に奔走した医師、永井隆博士(1908~51年)の著書の一部を引用した。「ねがわくば、この浦上をして世界最後の原子野たらしめたまえ」という一文には、原爆によって奪われたかけがえのない多くの命の尊さや、悲惨な姿と変わり果てた街の惨禍を訴え、長崎を最後の被爆地に、という切なる願いが込められている。
首相は引用後に「長崎と広島で起きた惨禍を二度と繰り返してはなりません」と強調した。太平洋戦争末期に激戦地となった硫黄島(東京都小笠原村)や「ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)を訪問したことも紹介。首相は「80年前、この国で何が起きたのか。戦争の実態と悲惨さ、原爆被害の過酷さを決して風化させることなく、記憶として継承していかなければならない」と力を込めた。
6日にあった広島市の平和記念式典でも広島で被爆した歌人の短歌を引用しており、首相周辺は「いずれも首相の発案で、地元に寄り添いたいという強い思いからだ」と引用の意図を明かす。首相として2022年の岸田文雄首相以来2人目となる長崎原爆資料館の視察では、被爆者団体の関係者らとも面会。核廃絶に向けた取り組みと国民の生命や財産を守る安全保障の強化を同時に進めなければならないと訴えた。
戦後80年の節目にこだわりを持ち、首相見解の表明にも強い意欲を示す首相。広島、長崎という被爆地での一連の言動は、こうした「石破カラー」が随所にちりばめられたものになった。【大野航太郎、田崎春菜】
竹内英明元県議の死後も続く誹謗中傷 立花孝志氏の刑事告訴に踏み切った妻の訴え【報道特集】
相次ぐ誹謗中傷を受け自ら命を絶った兵庫県の竹内英明元県議の妻がNHK党の立花孝志党首を刑事告訴しました。
妻は死後も誹謗中傷が続いていると訴えています。
「夫の尊厳を守りたい」刑事告訴に踏み切った妻の思い
NHK党の立花孝志党首を刑事告訴した、竹内英明元県議の妻。8月8日、初めて公の場で声をあげた。
竹内英明元県議の妻 「立花氏が夫について言っていることは、全てが間違っている」
2025年1月、相次ぐ誹謗中傷やデマに苦しんだ末、自ら命を絶った竹内さん。
妻は、立花氏が「竹内元県議は警察の捜査を受けている」などと繰り返し虚偽を発信し、名誉を傷つけたと訴えている。
竹内英明元県議の妻 「立花氏の発信で『黒幕』とされた夫は、人々の憎悪の対象に、悪意を向ける標的とされました。私は夫の尊厳を守りたい」
7月18日。竹内さんが亡くなって半年の月命日を迎えたこの日、妻は苦しい胸の内を明かした。
竹内英明元県議の妻 「議員という仕事に全てをかけて、それだけでやってきた人生だったので。途中で潰えたというのは無念だっただろうし、そうさせたことに対して、なんとも許しがたいというか。だからこそ、いろんなことから、目を背けずに主人の代わりに見届けたい」
「せめてこれ以上の犠牲は…」死後も続く誹謗中傷に妻は
竹内さんは、兵庫県の斎藤元彦知事によるパワハラの疑いなどを告発した、元県民局長の文書の問題を調べる「百条委員会」の委員だった。
ところが2024年、兵庫県知事選挙に立候補した立花氏は、知事を貶める「主犯格」などとする動画を使って、竹内さんへの攻撃を始めた。斎藤知事の再選後、竹内さんは議員を辞職した。
妻は生前、竹内さんが苦しんでいたという立花氏のこのデマが、特に許せないと話す。
立花孝志氏(2024年12月13日) 「警察の取り調べを受けているのは間違いない。複数の人から聞いていて、彼が取り調べを受けているのは、亡くなった元県民局長の奥さんの遺書を捏造したのではないか」
竹内英明元県議の妻 「何かの犯罪を犯したとか、それで取り調べを受けているという言説に、心理的に追い詰められていったというか。もちろん事実ではないことなんですけど」
立花氏の発信に煽られる形でSNSの誹謗中傷はさらに激しさを増していった。竹内さんは「うつ状態」と診断され、2025年1月18日、自宅で自ら命を絶った。翌19日、立花氏は…
立花孝志氏(立花氏YouTubeより/ 現在は削除) 「竹内元県会議員、どうも明日逮捕される予定だったそうです」
これに対し兵庫県警本部長はすぐに、「全くの事実無根」と全面否定した。しかし、その2か月後には…
立花孝志氏(立花氏YouTubeより) 「政治家が中傷されたぐらいで死ぬなボケ」
今回の刑事告訴について立花氏は….
立花孝志氏 「名誉毀損したことは認めますが、違法性が阻却されて不起訴、あるいは仮に起訴されたとしても、無罪になると確信しています」
竹内さんの死後も誹謗中傷は続いている。変わらない状態に苦しむ妻はSNS上に広がる誹謗中傷の問題に目を向けてほしいと訴える。
竹内英明元県議の妻 「こんなふうに命が扱われるのはやはり我慢できないし、せめてこれ以上の犠牲は出して欲しくない」
横浜の花火大会事故「一部の花火が適正な高度に達せず開花したことが推定原因」…打ち上げ担当会社
横浜市のみなとみらい地区で4日夜に開かれた花火大会で海上の打ち上げ台船2隻が燃えた火災について、打ち上げを担当した日本橋丸玉屋(東京都)が9日、現時点の見解として、「一部の花火が適正な高度に達せず開花したことが推定原因」とするコメントをホームページで公表した。
コメントでは、この花火の火が「台船上の資機材やほかの花火に引火し、火災を引き起こす事態に至った」と説明。打ち上げはコンピュータ制御されていたが、システムや操作に問題はなかったとし、「火災による炎が花火に繰り返し引火し、花火の打ち上げが断続的に続く結果となった」とした。
横浜海上保安部や神奈川県警などが原因を調べているほか、花火大会の実行委員会も第三者委員会を設置し、事故の検証と再発防止にあたる考えを示している。
タレントの亀山忍さん死去 56歳、腎臓がん、双子の兄は元阪神外野手・亀山つとむさん
元阪神外野手・亀山つとむ(現役時代は努)さんの双子の弟で、タレントの亀山忍(かめやま・しのぶ)さんが5日に腎臓がんのために亡くなっていたことが7日、スポーツ報知の取材で分かった。56歳だった。
所属事務所によると、忍さんは十数年前から、病気治療のためにタレント活動はしておらず、必要に応じて通院や入院を繰り返すなど闘病中だった。2009年頃から体調を崩すようになり、同年にテレビドラマで、出演者に向けて地元・鹿児島の奄美地方の方言指導をしたのが、最後の芸能関連の仕事になった。
忍さんは1969年生まれ。90年代前半、兄・努さんがプロ野球選手として活躍するのとほぼ同時期に、タレントとして注目された。TBS系時代劇「水戸黄門」や「ウルトラマンダイナ」、フジテレビ系「裸の大将」などに出演。自身も野球経験があることから、2004年のフジ系連続ドラマ「ワンダフルライフ」では、元プロ野球選手を演じた主演の反町隆史に打撃指導も行っていた。
映画出演のほか、歌手としてもCD「恋はひらめき」(デュエット曲)をリリースするなど、芸能界で幅広く活動していた。
遺族の意向により、葬儀は家族葬で執り行われる。