公明党の斉藤鉄夫代表は8日、福島県大熊町で記者団の取材に応じ、石破茂首相が表明した高額療養費制度の患者負担上限額の引き上げ見送りを評価した。「いろいろな国民の声を聞きながら、改めるべきところは改めるということで良かったのではないか」と強調。「迷走しているという批判は当たらない」とも述べた。
[時事通信社]
「全体像を把握できず、焦りも」 大船渡山林火災に派遣の消防大隊長
岩手県大船渡市の大規模山林火災に派遣された福島県の第1次緊急消防援助隊の大隊長として現場を指揮した佐久間勉・福島市消防本部警防課長(56)が8日、報道各社の取材に応じ、「あまりにも大規模で全体像を把握できなかった。住宅に延焼させてはいけないという焦りもあった」と振り返った。
大船渡市の山林火災は焼失面積が約2900ヘクタールとなって市の面積の9%を占め、平成以降で国内最大の被害となった。県内からは、県の消防防災ヘリコプターに加え全12消防本部から延べ約440人を現地に派遣。福島市消防本部は延べ80人以上を派遣している。
佐久間課長らは2月26日に大船渡市へ入り、三陸町綾里(りょうり)地区や赤崎町合足(あったり)地区で住宅への延焼防止などの任務にあたった。付近に消火栓がなく水の確保に苦労したという。海水をくみ上げて利用したり、水のうを背負って手動で消火したりするなど、人海戦術を使った地道な対応を余儀なくされた。
佐久間課長は「現場は急斜地で足場も悪く、容易に立ち入れる状況ではなかった。どこに人員を投入するか、活動範囲をどうするかなどを決めるのが大変だった」と話す。
火が消えたと思っても、地中に火が残っている場合も少なくなく、佐久間課長は「風にあおられて再び延焼することもあった。山林火災は空気が乾燥する春先に増える傾向があるため、福島でも市民の防火意識を高める必要がある」と語った。
市消防本部は、3月1日夜から2日未明にかけて合足地区で撮影した現場写真や、隊員が身につけたカメラで撮影した映像も公開した。暗闇の中で山間部の急斜面を赤い炎が燃え広がっていく様子などを捉えている。
福島市では8日、市内で同様の山林火災が発生したとの想定で消火訓練があり、市消防本部や地元の消防団など約100人が参加。ドローンを使った被害調査や送水・放水の手順などを確認した。【松本ゆう雅、錦織祐一】
石破首相、参院選「厳しい」=自民地方幹部に支援訴え
自民党は8日、党本部で全国幹事長会議を開いた。石破茂首相(党総裁)はあいさつで、6月の東京都議選と夏の参院選に触れ「極めて厳しい選挙が控えている」と強調。「次の時代のため総力を挙げて勝ち抜く。国家、国民のために支援をお願いしたい」と結束を呼び掛けた。
首相は冒頭、昨年の衆院選大敗について「深くおわびする」と陳謝した。参院選を念頭に「物価高にどのように打ち勝つか、安心できる社会保障をどう示すかだ」と指摘。「地域の思い、願いを一番知っているのは自民党だと有権者に理解してもらうのが最も肝要だ」と訴えた。
派閥裏金事件を踏まえ「政治を信じている方は多くない。『国民はそのうち忘れるだろう』と思ってはならない」と述べ、信頼回復に努める考えを示した。
[時事通信社]
東北新幹線の連結取りやめ、14日まで延長 運輸安全委の調査続く
JR東日本は8日、現在取りやめている東北・山形・秋田新幹線の連結運転について、9日までとしていた中止期間を14日まで延長すると発表した。その後の見通しは未定で、混雑や混乱が続く可能性がある。
6日に東北新幹線はやぶさ・こまちの連結が走行中に外れ、非常停止するトラブルが発生。原因は不明で、国の運輸安全委員会の調査が続いている。
15日以降の運転計画は改めて発表するという。山形新幹線は福島―山形・新庄間で、秋田新幹線は盛岡―秋田間でそれぞれ折り返し運転をしており、東京方面と行き来するためには乗り換えが必要になっている。【平塚雄太】
自民、年金法案扱いで協議=提出先送り論強まる
自民党の森山裕幹事長や小野寺五典政調会長らが8日、年金制度改革関連法案の取り扱いを巡り党本部で協議した。政府は通常国会に提出予定だが、国民負担の増加につながりかねない内容に、夏の参院選を控える与党内で先送り論が強まっている。自民、公明両党幹部が10日にも改めて協議する。
関連法案にはすべての人が受け取る基礎年金(国民年金)の給付水準の底上げ策として、厚生年金の積立金や国費の投入と共に、パート労働者への厚生年金適用の拡大方針も盛り込まれた。
ただ厚生年金の一時的な受給額低下や将来的な増税につながり得る内容であるほか、企業の保険料負担増を伴うため、与党からは「提出するリスクが大きい」(自民幹部)といった懸念が続出。与党による法案審査に入れず、閣議決定も延期されている。
[時事通信社]
大船渡の山林火災、避難指示解除の地区で食肉加工会社の鶏2380羽死ぬ…エサ不足で餓死か
大規模な山林火災があった岩手県大船渡市の食肉加工販売会社「アマタケ」は8日、避難指示が7日に解除された地区にある同社契約農場で鶏約2380羽が死んでいたと明らかにした。水やエサの不足で餓死した可能性が高いという。
同社によると、7日午後、同市赤崎町後(のち)ノ入(いり)地区の農場を訪ねた社員が見つけ、同日に大船渡保健所へ届け出た。
農場では約10万羽を飼育しているが、避難指示が出された先月28日以降はエサを与えられていなかったという。
同社は「サラダチキン」などを製造しており、吉田亨取締役は「生き延びた鶏の肉質にも影響が出るかもしれず、必要なケアをしていきたい」と話した。
東京・浅草で夜に雪…9日午後6時までに多摩など10センチ、23区で3センチの降雪の予想
気象庁によると8日午後、関東甲信地方の上空約1500メートルには、氷点下3度以下の寒気が流れ込んでいて、低気圧が東海道沖にあり東北東へ進んでいる。
このため、関東甲信地方では雪や雨が降っているところがあり、9日未明にかけて山沿いのほか、平地でも大雪となる所があると予想され、東京23区でも積雪が見込まれるという。今月に入り3日に雪が降った東京・浅草では、深夜に雪が降った。
8日午後6時から9日午後6時までに予想される24時間降雪量は多いところで、関東北部の山地、箱根から多摩や秩父地方にかけてと甲信地方で10センチ、関東北部の平地で8センチ、関東南部の平地で5センチ、東京23区で3センチなどとなっている。
「帰ってこられたのは良かった」大船渡山林火災、330人避難指示解除
岩手県大船渡市で続いている山林火災で、市は8日、同市三陸町越喜来(おきらい)の一部地域の約330人に対する避難指示を解除した。火の勢いは弱まっているが、複数の場所で再び延焼する恐れもあるといい、消防隊員らが確認作業を続けている。
避難指示が解除されたのは越喜来の3地区(甫嶺(ほれい)東、甫嶺西、上甫嶺)。前日には別の6地区、約1000人への避難指示が解除されており、残る避難指示対象は約3300人となった。
8日の避難指示解除後、夫と自宅へ帰った事務員、斉藤歩美さん(36)は「自宅は無事。帰ってこられたのは良かった」と安堵(あんど)する一方「まだ帰れない人がいて、素直には喜べない」とも話した。
また、三陸鉄道(岩手県宮古市)は、火災発生以降に運転を見合わせていた三陸―釜石間で、9日の始発から運転を再開すると発表した。盛―三陸間は代行バスを運転する。【釣田祐喜、奥田伸一】
旧文通費、使途をネット公開 3年間、支出1万円超を対象に
国会議員に月額100万円支給される調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)改革を巡り、使途の範囲と公開方法に関する規程の骨子案が判明した。使途は「議員活動に必要な費用」と位置付け、選挙運動への使用は禁じた。1万円超の支出を対象に報告書を提出し、インターネット上で3年間公開すると明記した。自民党が中心にまとめた。関係者が8日、明らかにした。
旧文通費を巡っては、使途報告や未使用分の国庫返納義務がない点が問題視され、昨年12月に使途公開や残額返還を義務付ける改正歳費法が全会一致で成立した。与野党が使途の範囲や具体的な公開方法について協議を進めており、今回の案を軸として最終調整に入る方向。「1万円超」の報告や3年の公開期間の妥当性が焦点になりそうだ。
骨子案によると、使途は支出項目として経常経費と議員活動費に分類。経常経費は人件費、光熱水費、備品・消耗品費、事務所費の4種類で、議員活動費は交流費や調査研究費など6種類と規定した。飲食費や新年会などの会費を含めるかどうかは検討課題とした。
自民、夏の参院選比例で杉田水脈氏を公認…収支報告書の不記載を政治倫理審査会で弁明せず
自民党は8日、夏の参院選比例選で前衆院議員の杉田水脈氏(57)ら2人を公認すると発表した。
杉田氏は旧安倍派の政治資金規正法違反事件を巡り、収支報告書に不記載があった。衆院政治倫理審査会での弁明はしていない。
昨年の衆院選で比例選単独での立候補を目指していたが、自民が政倫審で弁明していない候補らを公認しなかったことなどもあり、公示直前に辞退していた。
石破首相(自民総裁)は、夏の参院選の公認基準について、昨年の衆院選と「同じ考えが踏襲される」との方針を示していた。