自民党は23日、党総裁選の討論会を青年局・女性局主催で開催した。外国人労働者の受け入れ拡大に関し、小林鷹之元経済安全保障担当相と茂木敏充前幹事長が「移民には反対だ」と明言した。
小林氏は「できるだけ外国人に頼らない仕組みをつくっていくことが重要だ」と強調。茂木氏は「ルールを守れない外国人には厳しい措置が必要だ」と主張した。
高市早苗前経済安保相は、外国人政策に関する司令塔創設を提言。小泉進次郎農林水産相は、医療保険や児童手当の不適切利用是正を訴えた。
一方、林芳正官房長官は「(受け入れの)コントロールで、なだらかに必要なだけ入ってもらうことが大事だ」と述べた。 [時事通信社]
「悲しいけど、恨み持ちたくない」安倍昭恵さん登壇 銃撃事件触れ
3年前の銃撃事件で死亡した安倍晋三元首相の妻昭恵さんが23日、大阪市内で開かれたイベントに参加し、「主人が亡くなり悲しいけれど、恨みは持ちたくない」と語った。
安倍氏は2022年7月8日、奈良市で参院選の応援演説中に銃撃された。山上徹也被告(45)が現行犯逮捕され、殺人などの罪で起訴されている。
イベントは、刑務所の出所者や薬物依存者らを支援する一般財団法人「ワンネス財団」(本部・沖縄県)が主催。昭恵さんは「生きがいと生きる」と題したパネルディスカッションに登壇した。
昭恵さんは銃撃事件に話が及ぶと涙を見せ、「相手を恨んだり、憎んだりするのではなく、どうしたらより良い社会になるかを考えたいと思う」と述べた。
安倍氏は「再チャレンジ」を掲げ、誰もが人生をやり直せる社会の実現を目指していた。昭恵さんも刑務所を訪問するなどし、受刑者と今も文通を続けていることを明らかにした。
昭恵さんはこうした交流を踏まえ、「遺族となった私の話が相手に響き、二度と罪を犯さないと思ってくれたら私も生きていく意味があると思う」。「どんな罪を犯した人でも改心できる。それを応援したい」とも語った。
捜査関係者によると、山上被告は母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)にのめり込んで家庭が崩壊し、教団に恨みを抱くようになったという。来日した教団の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁の襲撃を計画したこともあったが、安倍氏が教団の活動を国内で広めたと考え、標的を切り替えたとされる。被告の公判は10月28日に始まる。【岩崎歩】
「機械に頭を挟まれた」木材加工会社で従業員死亡、ベニア板切断の機械台の下に潜り込み…
23日午後0時5分ごろ、大阪府交野市幾野の木材加工会社の工場で「従業員が機械に頭を挟まれて意識がない」と119番があった。従業員の男性(54)が病院に搬送されたが、まもなく死亡が確認された。
大阪府警交野署によると、休憩時間の正午になっても男性が現れないことから別の従業員が様子を見に行くと、ベニヤ板を切断する機械の台の下に潜り込み、動いている装置と壁の間に頭を挟まれている男性を発見した。
工場内のカメラには午前11時ごろ、1人で機械を操作していた男性が台の下をのぞき込む様子が映っており、交野署は労災事故とみて調べている。
戸籍上の性別変更、外観要件は「違憲・無効」…札幌家裁「当事者があえて混乱招く行動は考えにくい」
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変える際、手術やホルモン療法で性器の外観を変更するよう求めた性同一性障害特例法の規定(外観要件)が憲法に反するかが問われた2件の家事審判があり、札幌家裁(佐野義孝裁判長)は規定を「違憲・無効」と判断し、当事者2人の性別変更を認める決定をしたことが分かった。決定はいずれも19日付。外観要件を違憲とした司法判断が明らかになるのは初めて。
審判を申し立てたのは、戸籍上の性別と性自認が異なる北海道内の男女2人。それぞれアレルギーや副作用の懸念などからホルモン療法が受けられないため、外観要件を違憲・無効とするよう求めていた。
2件の決定は外観要件について、「性器が他者の目に触れる公衆浴場などでの混乱を避ける目的と解されるが、当事者があえて混乱を招くような行動に出ることは考えにくい」と指摘。さらに性同一性障害の治療の観点からも、現在の医学的知見に基づくと外観要件を課すことは合理的ではないとした。その上で外観要件を「身体の侵襲を受けない自由」の過剰な制約に当たるとし、「個人の尊厳」などを保障した憲法13条違反だと結論づけた。
特例法の性別変更の要件を巡っては、最高裁大法廷が2023年、手術による生殖能力の喪失を求めた規定(生殖不能要件)を違憲・無効と判断。今回の決定は、さらに外観要件も不要としており、健康上の理由などで性器の手術やホルモン療法を受けられない当事者の救済につながる可能性がある。
「北九州市がムスリム給食」誤情報拡散→市に苦情殺到 業務に支障も
「北九州市がムスリム対応の給食実施を決めた」との誤情報が交流サイト(SNS)で広まり、市に抗議する電話やメールが多数寄せられていることが判明した。市の海外連携施策への抗議を含めて1000件以上に達し、業務にも支障を来しており、市教委は22日夜、ホームページで「事実はない」と説明した。
拡散された誤情報は、アフガニスタン出身のイスラム教徒(ムスリム)の女性による、宗教上の禁忌である豚肉やポークエキスを除いた給食をムスリムの小学生の子どもに提供してほしい、との陳情が市議会教育文化委員会で可決(採択)。陳情に基づき、北九州市でムスリム対応の給食が提供されるようになったなどという内容だ。
実際には、女性からの陳情は2023年6月に受理され、同8月に審理された後に継続審議となったものの、市議会が改選された25年2月に廃案。市議会で採択されることはなかった。
一方、市は同月、アレルギーのある児童や生徒も食べられるよう、大豆や乳といったアレルギー特定原材料など28品目を除いた給食「にこにこ給食」を実施。28品目には豚肉も含まれており、結果的にムスリムにも対応した給食となった。
にこにこ給食はこの時のみしか実施されていないが、これらを曲解し、女性の陳情が市議会で採択されてムスリム対応の給食が提供されるようになったなどという誤情報がSNS上などで拡散。「外国からきたくせに」「(給食が)嫌なら母国に帰れ」など排外的なメッセージと共に広まった。
誤情報を基にしたと思われる市への抗議の電話やメールは、19~22日で約1000件に達した。市が25年6月にインド・テランガナ州と結んだ友好協力協定を、国の方針である「5年間で50万人以上の人的交流」の一環と混同した上で「移民受け入れ策だ」などと抗議する内容も多くあったといい、抗議への対応で市の業務に支障が出たという。
市教委は22日夜、ホームページ上に「『学校給食においてムスリム対応することを決定した』という趣旨の投稿がみられますが、そのような事実はありません」と掲載した。担当者は「誤情報が一気に広がったことに困惑している」と話した。【山下智恵】
国民・玉木氏、自公維連立をけん制
国民民主党の玉木雄一郎代表は23日のBS日テレ番組で、日本維新の会の自公連立政権への参加が取り沙汰されていることに関し、「国民の思いやニーズに合致しているか厳格に問われる」とけん制した。「選挙で負けたり(議席を)伸ばせなかったりした者同士が組むことは、民意を反映した権力構造になっているのか」とも述べた。 [時事通信社]
南海踏切で特急と車が衝突、遮断棒突き破り進入か 車運転の女性死亡 一部で運転見合わせ
23日午後7時半ごろ、大阪府貝塚市の南海本線貝塚駅近くの踏切で、和歌山市発難波行きの特急電車(8両編成)が車に衝突した。車を運転していた女性はその場で死亡が確認された。事故の影響で、南海は午後10時現在、春木-貝塚間の運転を見合わせている。
大阪府警貝塚署などによると、遮断機が下りた後に車が遮断棒を突き破って踏切内に進入し停車。その直後に特急が衝突した。特急の乗客・乗員にけがはなかった。
車内からは府内の50代女性の運転免許証が見つかっており、同署が女性の身元や事故の詳しい原因などを調べている。
真夏の土木工事に1~2か月程度の「夏季休工」導入へ…国交省が猛暑対策で試行、早朝・夜間工事も推進
国土交通省は近年の猛暑を受け、同省地方整備局発注の道路舗装などの土木工事を対象に、真夏の現場作業を休む「夏季休工」を導入する方針を固めた。工期が来年夏にかかる工事から試行的に始める。今夏も観測史上最も暑い夏となるなど、工事現場での熱中症リスクは年々高まっており、工事の時間帯を早朝や夜間にずらすといった対策も取り入れ、工事現場の労働環境の改善を目指す。
国交省によると、同省側と工事業者側が交わす契約書類に夏季休工の要件を盛り込み、両者間の協議などにより休工できるようにする。休工期間は真夏の1~2か月程度で、主に道路舗装や盛り土、埋め立てなどの土木工事の現場作業を想定。全体の工期は、休工期間も考慮して余裕を持たせて設定する。終了時期がずらせない工事や、損壊した道路の修繕といった緊急性の高い工事は対象外とする。
「夏季休工」は国交省関東地方整備局の宇都宮国道事務所が昨年から独自に試験導入しており、これまでに道路舗装や道路照明など計8件の工事で実施された。請け負った工事業者からは「社員の健康管理や働き方改革につながる」などと好評で、休工中は作業員の休暇や資材の準備などに充てたという。
今夏も国内の平均気温が観測史上最も高くなるなど、真夏の暑さは年々厳しさを増し、工事現場での熱中症リスクが高まっていることから、国交省は地方整備局全体で「夏季休工」を導入することにした。休工に伴い日雇い労働者の仕事がなくなるなどの影響も懸念されることから、まずは試行的に導入し、課題などを検証する方針。夏季の工事の時間帯を早朝や夜間にずらすなどの対策も進める。
国交省は、炎天下などでの過酷な作業が建築・土木現場の担い手不足の要因になっているとみて、「夏季休工」を地方自治体や民間業者発注の工事にも広げたい考え。同省幹部は「猛暑の中で働くのは危険で、生産性も落ちる。多様な働き方を選択できるようにして安全性を高め、担い手の確保にもつなげたい」としている。
原付きツーリングのはずが… 変わる「令和の暴走族」の実態
減少を続けていた暴走族が、形を変えて再び増加の兆しを見せている。
かつて不良漫画の舞台にもなった神奈川県では、ここ5年で構成員が倍増した。加入のハードルが低くなり、暴走族と知らないまま参加しているケースもあるという。
何気ないきっかけで事件に巻き込まれた少年の体験から、「令和の暴走族」の実態に迫った。
「ツーリング感覚」で参加
何台ものバイクの爆音が響く、神奈川県内の幹線道路。昔のような大型の改造車ではなくスクーターだが、乗っているのは県警が暴走族として取り締まりの対象とする少年たちだ。
県内の少年(17)は、16歳になった時に原付き免許を取得した。
学校や仕事終わりの地元の友達と一緒に、近くの峠を原付きで走り、山中の駐車場でたわいもない会話をして戻ってくる。そんな日常だった。
暴走や犯罪行為はせず、あくまでも「ツーリング」の感覚で楽しんでいたという。
2024年9月、駐車場で居合わせた先輩から「バイクで走っているならグループに入った方がいい」と言われ、一方的にLINE(ライン)のグループチャットに参加させられた。
後で分かったが、この先輩は暴走族のリーダーだった。
「殺されるかもしれない」
「話し合いするから全員集まって」。11月、このリーダーからメッセージが届いた。別のチームと会って話をするのだという。
少年は言われるがままに、グループの数人で河川敷へ向かった。「よく分からなかったけど、先輩の言うことだから断れなかった」
夜中に真っ暗な河川敷に着くと、相手チームの約20人に囲まれた。理由も分からないまま、河原に置かれていたパイプ椅子などで全身を殴られた。
何度も蹴られ、顔も踏みつけられた。「殺されるかもしれない」。20分もの間、必死にうずくまり、暴行が終わるのを待った。
誰かが通報したのか、パトカーの赤色灯が近づいてきた。少年のけがは全治約2週間。相手は全員逃げたが、後に傷害容疑で4人が書類送検された。
暴行された理由は、グループのリーダーが相手チームに因縁をつけたということだった。無関係の少年も「グループのメンバー」として報復を受けた形だ。
PTSDで今も通院
実は少年のグループは県警に暴走族と認定されており、自身も事件によって「構成員」と判断された。
事件後は恐怖で家から出られなくなり、勤めていた建設会社も辞めた。顔や体の傷は治ったが、フラッシュバックに悩まされている。
「地元が同じなので、どこで誰に会うのか分からない。バイクのエンジンを吹かす音が聞こえてくると怖い」
寝ていても、暴行された場面が夢に出てきてうなされる。心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、今も通院を続けている。
少年の父親(54)は「加害者たちは謝罪もしてこない。息子の元の生活を返してほしい」と憤る。
加害者側のチームは相次いで暴行事件を起こしていたとみられ、父親は「警察は厳しく取り締まってほしい」と訴える。
増加に転じた構成員数
現代の暴走族は、かつてのように派手な「特攻服」ではなく、多くがラフなTシャツや短パン姿でスクーターを乗り回す。
神奈川県警によると、交流サイト(SNS)などを使い、バイクに乗る若者に暴走族が声をかけて勧誘する手法は増えている。少年のように、暴走族と知らないまま事件に巻き込まれる例も目立つという。
暴走族の構成員は、ピークの1980年代は全国で4万人以上が確認されていた。
その後は、取り締まりの強化や少子化の影響で減少。新型コロナ禍もあって2020年に過去最少の5714人となったが、24年は5880人に微増した。
神奈川に限ると、同期間で540人から1031人と約2倍に急増。県警は横浜、川崎、相模原の各政令市を中心に約20グループの活動を把握している。
トクリュウの供給源に?
神奈川は以前から暴走族が多い地域として知られ、横浜や湘南地域は不良少年たちを描いた漫画の舞台にもなってきた。
県警は「暴走族といえば神奈川というイメージを少年たちが共有しているのに加え、集団で走りやすい工業地帯や臨海部の幹線道路がたくさんあるため、構成員が多いのではないか」と分析する。
さらに、新型コロナ禍が収束して外出の機会が増えたことも、増加と関連している可能性があるという。
近年は暴走族が「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の人的供給源になっている可能性もあり、捜査当局は警戒を強めている。
県警暴走族対策室は「チーム名を隠す場合も多く、昔と比べて潜在化している。誘われても入らず、困ったら警察に相談してほしい」と呼びかけている。【横見知佳】
「『男よりも男らしい』と言われて喜ぶタイプ」高市早苗氏は女性初の総理大臣になれるのか? その課題と現在地、小池百合子都知事との共通点も
日本社会で女性活躍が叫ばれて久しいが、もっとも遅れているのが永田町。そんな政界で、実質的にこの国のリーダーを選ぶ戦いに名乗りを上げた高市早苗氏。保守派の代表格となった彼女が3度目の挑戦となる「女性初の総理」の道。唯一の女性候補の課題と現在地を追った。
「いま必要なのは暮らしや未来への不安を、夢や希望に変える政治だ」──そう語り、10月4日に投開票を迎える自民党総裁選への立候補を正式に表明した高市早苗・前経済安全保障担当大臣(64才)。
「石破政権と距離を置き、次期総裁選にもかなり早い段階から意欲を見せていましたが、正式表明までには時間をかけました。連日、高市さんを支援する議員らと議員宿舎で秘かに集まったりして、選挙戦の公約や戦略を練っています」(全国紙政治部記者)
初めて挑戦した2021年の総裁選では、安倍晋三元首相の支援もあって躍進した高市氏。昨年の総裁選では1回目の投票でトップになり、憲政史上初の女性総理の座まであと一歩に迫るも国会議員票を集められず、決選投票で石破茂首相に敗れた。今回も小泉進次郎氏と並ぶ最有力候補のひとりで、長らく女性議員を阻んできた「ガラスの天井」の突破を目指せる位置にいる。
そんな高市氏だが、総裁選を巡る攻防は、序盤から誤算も見受けられる。
東京23区を災害級の大雨が襲い、記録的な大雨情報が次々と発表された9月11日の夕刻、高市氏の姿は議員会館の一室にあった。
「昨年、決選投票で高市さんを支持した加藤勝信財務大臣に、自身の陣営への参加を呼びかけるため面会したのです。高市さんは面会後、上機嫌な様子でした。しかし、加藤さんは結局、進次郎さんの陣営に加わってしまった。あの日、高市さんは手応えを感じていたのでしょう。記者団に『私、いつもと違うのわかる? コンシーラー変えたのよ(笑い)』と語りかけ、いつになく浮かれた様子でしたが、加藤さんに袖にされた格好です」(前出・全国紙政治部記者)
さらに昨年の衆院選と今年の参院選で、党内の高市氏の支持層である保守派から多くの落選議員を出したことも不安材料だ。
「これまで安倍元首相など自民党の保守派を支持してきた党員のなかには、参政党など、より過激な主張を繰り広げる政党の支持に回った人も少なくない。高市さんにとっては歓迎しがたい状況です。また2021年の総裁選に敗れたのち、支援してくれた議員たちに高市さんが挨拶しなかったとされることも禍根を残しています。彼女が義理に欠ける人間であると思っている人は党内にも一定数いる状況のようです……」(永田町関係者)