「EUREKA ユリイカ」「共
喰
(ぐ)い」など、人間性の崩壊や回復などをテーマにした映画を多く撮り、海外でも高く評価された映画監督の青山真治(あおやま・しんじ)さんが21日、
頸部
(けいぶ)食道がんで死去した。57歳だった。告別式は近親者で済ませた。喪主は妻で女優のとよた真帆(まほ)さん。
北九州市出身。立教大在学中に、映画評論家、蓮實重彦さんに師事し、8ミリ映画を撮り始めた。1996年、浅野忠信さんを主演に、虚無的な人間関係を描いた「Helpless」で長編映画デビュー。2000年にはバス乗っ取り事件を題材に、事件で傷を負った人間の再生を描く「EUREKA ユリイカ」を発表。上映時間3時間37分の白黒映画だったが、カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した。07年の「サッド ヴァケイション」がベネチア国際映画祭に出品されるなど、世界的な評価を得た。
作家としても活躍し、01年には映画を基にした小説「ユリイカ EUREKA」で三島由紀夫賞を受賞。映画でも、文学性の高い作品を多く手がけ、田中慎弥さんの芥川賞受賞作「共喰い」を映画化した。20年に7年ぶりの長編となる「空に住む」を発表したが、がんを患い、闘病していた。