輸送艦「おおすみ」のゴムボートを「試運転する」と持ち出し、釣り船にした1等海尉

海上自衛隊の輸送艦に搭載されたゴムボートを釣り船代わりに使ったとして書類送検されていた第1輸送隊の男性1等海尉(47)について、海自呉地方総監部(広島県)は2日、1等海尉を停職3か月の懲戒処分にしたと発表した。
発表では、1等海尉は2020年6月、岡山県玉野市の造船所で修理中だった輸送艦「おおすみ」に搭載したゴムボート(長さ約4メートル20、幅約1メートル50)を「試運転する」と言って持ち出し、同僚2人と海釣りを楽しんだ。ゴムボートには「海上自衛隊」の表記があったが、「○○(1等海尉の名字)丸」と書いた覆いをかぶせ、漁船風にしていたという。
現場を通りかかった海上保安庁の巡視艇に見つかり、事情聴取を受けたことから発覚。海自の調べに「ばれなければよいと思った。安易だった」と話し、同僚2人も停職と減給の懲戒処分を受けた。
また、海上自衛隊のロゴ入りシーツやカートリッジなどを自宅に持ち帰り、フリーマーケットサイトに出品した呉潜水艦基地隊所属の男性幹部自衛官を停職1年の懲戒処分にした。幹部自衛官は船で使う備品を管理する立場だった。