同性婚や性的少数者について首相秘書官が「見るのも嫌だ」などと発言して更迭されたことをめぐり、公明党の山口代表は5日、「首相の足元から発言が出たことを厳しく受け止めるべきだ」と述べるとともに、岸田首相や官邸スタッフが「当事者の声を聞くということをやるべきだ」と述べた。
同性婚や性的少数者について「見るのも嫌だ」などと発言した首相秘書官の荒井勝喜氏が更迭されたことについて、山口代表は横浜市で記者団に取材に対し、「更迭はやむを得ない」との認識を示した。
その上で、「総理の秘書官という足元から発言が出たということを厳しく受け止めて、政府の方針に沿って、総理自身が自らのスタッフに対して認識を共有させるべきだ」と指摘した。
そして、「国民の皆さんに丁寧に対応していく、多様性を認め合いながら、包摂性に富んだ社会を作っていく方向を明確に打ち出すべきだ」と述べた。
さらに山口代表は、「総理や官邸の皆さんが、当事者の声を聞くということを、よくやったらいいのではないか」として、性的少数者らから聴き取りを行うことを提案した。
また、「公明党としてはマニフェストに同性婚などについても、国民の理解を深めながら必要な法的措置をに取り組む方針を出している。そうした方向をこれからも進めていきたい」と述べた。
一方、テレビ番組に出演した木原官房副長官は、「多様性を尊重することによって包摂的な社会を作っていく岸田政権の方針と相いれないことで、極めて深刻に受け止めている」と述べ、「我々の立場を丁寧に説明して、もう一度、信頼回復に取り組んでいく」と信頼回復に努める姿勢を強調した。