陸自ヘリ事故から4週間、引き揚げ機体から不明4人は発見されず

陸上自衛隊員10人が搭乗した多用途ヘリコプター「UH60JA」の事故で、陸自は3日、沖縄県・宮古島沖の海底から事故機を引き揚げた民間作業船上で、機体内部を確認した。行方不明になっている隊員4人は発見できなかったという。
事故機は4月6日、宮古島分屯基地を離陸後、宮古島の北西約18キロを飛行中にレーダーから消えた。海底で見つかった機体周辺で6人の遺体が発見され、うち5人の身元が特定された。
陸自は、宮古島・ 平良 (ひらら)港に寄港している作業船「航洋丸」の甲板上で、事故機の一部をクレーンで一つずつ持ち上げながら、行方不明の隊員がいないかどうかなどを確認していった。上空を飛んだ本社ヘリからは、機体の壁面が割れて内部がむき出しになるなど激しく損壊している様子が確認された。
陸自によると、作業船は4日午後、事故機が所属する 高遊原 (たかゆうばる)分屯地(熊本県益城町)に向けて出発する予定という。