変死事案の通報を受け関係先として訪れた住宅で現金約１０万円などを盗んだとして、京都府警は１６日、窃盗の疑いで府警捜査２課の警部補、林謙司容疑者（５７）＝京都府城陽市富野北垣内＝を逮捕した。容疑を認めている。
逮捕容疑は伏見署刑事課に勤務していた令和元年７月２９日、京都市伏見区の女性（６１）宅で、現金約１０万円と腕時計１本（１万円相当）を盗んだとしている。
府警によると、林容疑者は当直勤務中に変死事案の通報を受け、発見された遺体の関係先として女性宅を訪れていた。複数の警察官が同行していたが、犯行に気づかなかった。腕時計は亡くなった人が生前に使っていたものとみられる。
林容疑者は今年８月、所属する捜査２課の上司に唐突に４年前の犯行を打ち明けたといい、府警が捜査していた。
府警監察官室の森功治首席監察官は「府民の信頼を著しく損ねる事案で言語道断。被害者、関係者に心からおわびする。捜査結果を踏まえ厳正に対処する」とコメントしている。