参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

策を弄しているようだ。
自民党が参院選に向け、東京選挙区の目玉候補として俳優の菊川怜氏の擁立を準備しているという。11日に月刊誌「FACTA」が報じた。その数時間後に、今度は共同通信が特報。自民が、難民申請者を支援するNPO法人代表理事の渡部カンコロンゴ清花氏を擁立する方向で調整中だという。
同選挙区で自民は2人擁立する方針で、1人は現職の武見敬三前厚労相で決定。もう1人の候補として、同じタイミングで2人の名が挙がったことに「何かしらの意図を感じる」(永田町関係者)との声が上がる。背景に、あの“問題政治家”の出馬を阻む狙いがあるとみられている。2021年衆院選で落選した石原伸晃元幹事長のことだ。23年に「25年参院選で東京選挙区に鞍替え出馬する」と宣言していた。
「伸晃さんは、21年に自身の政党支部が新型コロナで困窮した事業者に支給される雇用調整助成金を受領していたことが発覚。猛批判を浴びました。彼を擁立してもマイナスにしかならず、下手すれば武見さんと共倒れです。なので、もう1人は『女性の目玉候補でなければダメ』とメッセージを送り、伸晃さんに出馬を断念させる意図があるのだろう」(自民関係者)
“地味キャラ”武見敬三氏の救済のための奇策?
確かに、伸晃氏では話にならないのは理解できる。しかし、菊川氏や渡部氏で自民は逆風をはね返せるのか。同選挙区は改選数6だが、今回は非改選の欠員補充と合わせた「合併選挙」となり、当選は7人。7位の候補は補欠選挙の当選者と扱われ、任期は3年だ。
既に主要政党では、立憲民主党2人、公明党1人、共産党1人の擁立が決定。さらに、党勢好調の国民民主党に、れいわ新選組、日本維新の会が候補者を選定中だ。
「知名度が高い菊川さんなら、当選は堅いだろう。ただ、彼女が自民支持層の票を取りすぎて地味な武見さんが落選する恐れがある。そのため、菊川さんには全国比例に回ってもらい、渡部さんに東京から出てもらう案も練っているのではないか。渡部さんはどちらかといえばリベラルなため、自民支持層は『それなら武見さんに入れよう』と考えてもおかしくない。菊川さんで話題をつくり、武見さんを救済するための“奇策”の可能性があります」(官邸事情通)
有権者は裏金自民の動きをよく見ておくべきだ。
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