桜の名所として知られる岩手県紫波町の「城山公園」付近でクマが相次いで目撃されており、町は16日から公園の入り口を閉鎖している。間もなく桜の見頃を迎える中、来園者の安全のために当面の規制を検討している。
町によると、公園付近では16日からクマの目撃が続いており、園内に設置されている監視カメラには同日午前7時半頃、成獣とみられる1頭のクマの歩く姿が映っていた。周囲では目撃情報がほかに2件寄せられており、17日午前6時半頃にも公園付近で目撃された。同じ個体かどうかは不明という。
これまでに人や物への被害は確認されていないが、町は16日午前9時頃に城山公園の入り口をバリケードで封鎖。入園を規制するとともに、警察などと協力して警戒を続けている。
公園では1000本超の桜が開花を待つ状態(17日午前現在)で、来週には見頃を迎える。14日からは出店が並び町内外から観光客が訪れるイベント「城山桜ウィーク」が始まっており、例年であれば開花時期には多くの観光客でにぎわう。
町環境課の担当者は「桜が満開を迎えるこの時期に公園を閉鎖するのは残念だが、理解してほしい」と話している。