26日、佐賀県伊万里市の住宅で親子が切りつけられた強盗殺人事件についてです。警察は27日夜遅く、ベトナム国籍の男を逮捕しました。伊万里警察署から中継です。山本さん。
■山本竜誠記者
はい。捜査本部が設置されている伊万里警察署前です。警察は、28日午前2時から会見を開き、事件があった住宅近くに住む、ベトナム国籍の技能実習生、ダム・ズイ・カン容疑者(24)を住居侵入と強盗殺人の疑いで逮捕したと発表しました。
事件が起きたのは、26日午後でした。
■平山翼記者
「こちら、現場の佐賀県伊万里市の閑静な住宅街です。規制線が張られていて中に入ることはできません。」
警察によりますと、ダム容疑者は26日午後4時20分ごろ、佐賀県伊万里市東山代町の住宅に押し入り、住人の日本語講師の椋本舞子さん(40)をナイフで脅して1万1000円を奪った上、抵抗されるとナイフで切りつけて逃走した疑いが持たれています。
椋本さんは血を流して玄関に倒れていて、現場で死亡が確認されました。同居する70代の母親も首などを切られて近所に逃げ込みました。入院中ですが、命に別条はないということです。
■町内放送
「強盗殺人事件が発生しました。 犯人は刃物を持ったまま逃走中です。」
そして、事件から一夜明けた27日。警察は、死亡した椋本さんの司法解剖を行い、死因は首を刺されたことによる失血死だったと発表しました。首のほか、腹などにも複数の刺し傷や切り傷があり、警察は強い殺意があったとみています。
■近くに住む人
「子どもが多いので心配。早く捕まってほしい。」
「なんでこういう所で事件が起きたかなって、夜もろくに眠れない。」
警察は強盗殺人事件として外国人風の男の行方を追ってましたが、27日夜遅く、ダム容疑者を逮捕しました。
住居侵入と強盗殺人の疑いで逮捕されたのは、現場近くに住む、ベトナム国籍の技能実習生で、食品加工作業員のダム・ズイ・カン容疑者(24)です。
日本語はかたこと程度で、警察の調べに対し通訳を介して「何も話したくありません」と話し、容疑を否認しています。
警察によりますと、ダム容疑者が住む寮の一室からは、事件に使われたとみられる刃渡りおよそ13.5センチの血のついたナイフが押収されています。
また、事件現場となった住宅のインターホンにはダム容疑者とみられるマスクをした男が映っていたということです。
警察は、母親への強盗殺人未遂容疑も視野に、動機などについて詳しく調べる方針です。
また、母親は面識がない男だったとしていました。
事件当時、インターホンが鳴ったため、母親がドアを開けたところ、容疑者がナイフを出し脅したということです。亡くなった娘の椋本舞子さんが、1万円札を渡し、さらに1000円を渡したあと、切りつけられたということです。その間、どのようなやりとりがあったかは分かっていません。
部屋は荒らされた跡があったということです。なくなっているものがあるかは分かっていません。
事件後のダム容疑者の足取りは分かっておらず、今後、調べるとしています。
警察は、ダム容疑者が単独で事件を起こしたとみています。