「騙したと同じ」猟銃取り消し訴訟で勝訴のハンター 一方でライフル銃1丁が検察に廃棄されていたことが判明 国と北海道に賠償求め提訴「友人に託された大切な銃だった」

猟銃許可取り消し訴訟で最高裁勝訴も…ライフル銃1丁が検察に廃棄され提訴
猟銃所持の許可取り消しをめぐり、最高裁で勝訴した北海道砂川市のハンター、池上治男さん(77)。
ライフル銃のうち1丁が検察に廃棄されたことを受け、17日、北海道と国に43万円の損害賠償を求める裁判を起こしました。
池上治男さん 「適正に処分したというけど、最後、いつ処分したということでしょ。おかしいでしょそれは。誰が考えても」
最高裁勝訴で道警の担当者が謝罪も 戻ったのは1丁だけ
16日、カメラの前で怒りをあらわにした北海道猟友会砂川支部長の池上治男さん。
憤っているのは、検察によるライフル銃の処分です。
池上さんは2018年、砂川市の要請でクマを駆除した際の発砲が危険だったとして翌年、道の公安委員会に猟銃所持の許可を取り消されました。
池上さんは許可の取り消しが違法だと提訴。最高裁まで争い、ことし3月に勝訴しました。
池上治男さん 「ハンター目線でごく常識的な判断、ハンターの皆さんも喜ぶし、(クマ)の被害にあった家族の方も喜ぶような内容です」
判決から2週間後。
道警の担当者 「最高裁の判決を重く受け止めております。池上さんに対してご不便ご迷惑をかけたことをお詫び申し上げます」
勝訴した池上さんの元にはライフル銃が2丁、戻ってくるはずでした。ところが。
池上治男さん 「きのう謝罪して持ってきた銃がなんかおかしいと思った」
戻ってきたのは1丁だけ。残る1丁は検察に廃棄されていました。
廃棄されたのは2018年当時に子グマを撃った銃。
そのうえ、思い入れも特に強い銃だったといいます。
池上治男さん 「友人のハンターから病室で『支部長、長くはないので貰ってくれないか』といわれて私が譲り受けたもの」
検察側は池上さん自らが銃の所有権を手放す書類にサインしたとし、「適正に処分した」と説明しています。
これに対し、池上さんは17日、国と道に約43万円の損害賠償を求める裁判を起こしました。
池上さんの代理人の中村憲昭弁護士 「真意に基づかない放棄書を書かせて銃を捨てさせようとした点、それが違法でなくても行政不服審査を請求した時点で池上さんの真意ではないと気づくべき」
池上治男さん 「廃棄することにつながるなら私はサインをするわけがない。全く説明なし、騙したと同じ」
地域の安全を守るため、16日も砂川でクマのパトロールを続けた池上さん。
猟銃許可をめぐる訴訟に続く、法廷での新たな戦いが始まりました。
札幌地検は「訴状を受け取っておらずコメントを差し控える」としたうえで「本件ライフル銃については法令等に基づき適正に廃棄した」とコメントしています。