カイロス3号機の失敗、機体にたまった静電気が影響した可能性…機器同士の通信が一時途絶える

宇宙新興企業スペースワン(東京)は30日、3月に打ち上げた小型ロケット「カイロス」3号機の失敗原因について、機体にたまった静電気が影響した可能性が高いと発表した。同社は静電気を適切に除去する対策などを講じ、早期に4号機を打ち上げる方針。
3号機は3月5日、和歌山県串本町にある同社の発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げられたが、68・8秒後に機体に搭載していた安全システムが作動し、爆破された。
同社は外部有識者を含めた対策本部を設置し、原因を調べた。その結果、機体に蓄積した静電気のノイズで、機器同士の通信が一時的に途絶え、安全システムが「正常な飛行ができない」と判断し、機体を爆破させた可能性が高いことが判明した。飛行中の位置や速度、姿勢などの飛行状態は正常だったという。
同社は4号機の打ち上げに向け、静電気が機体に蓄積しないように素材を変更するほか、安全システムの設定を見直す。
オンラインで記者会見した豊田正和社長は「挑戦を恐れず、宇宙輸送の未来を切り開いていく」と語った。打ち上げ時期については「早期に」と述べるにとどめ、明言を避けた。
同社は人工衛星を宇宙へ届ける事業を目指しており、2024年にカイロス初号機と2号機を打ち上げたが、ともに失敗している。