カビが見つかるなどしていったん回収され、配布が遅れていた政府の布マスクの九州第1便が12日朝、福岡市中央区の福岡中央郵便局から出発した。1週間ほどで福岡県内約260万カ所のうち約86万カ所に届けられる予定。他県でも順次配達される。
管内の中央区など計約2万8000カ所に配達する同郵便局では、朝からマスク姿の職員らが透明の袋に入った布マスクをバイクの荷台に積み込んだ。布マスクは「全世帯に2枚ずつ配布」とされているが、実際は住宅の他、公共施設などを除く店舗や事業所にも届く。
既に配達された地域では事業所で受け取った人たちから「なぜ事業所に? 使っていいのか」と戸惑いの声が上がっているが、厚生労働省はホームページで「速やかに配布するため日本郵便の全住所配布システムを使った」と説明。全戸配布の趣旨に沿って有効活用するよう求めている。【比嘉洋】