長野県小諸市の文具店「万年堂」で店長を務めるのは、猫の「シマ子」(雌8歳)。日々買い物客を温かく出迎える。だが、新型コロナウイルスの感染拡大で客足が減り、どこか寂しそう。そんなシマ子に、神戸から1通のファンレターが届いた。
「コロナウイルス感染拡大で世の中がギスギスしている時に、何気なく見ていたツイッターでシマ子店長の愛らしさに目を奪われてしまいました。(中略)いつの日かシマ子店長に会いに、文房具を爆買いしに伺いますね。それまで道路に飛び出したりせず、元気でいてください」
シマ子のマネジャーを務める万年堂の女性は「ファンレターは励みになりました」と笑顔。子猫だった頃のシマ子が、2011年に道路の真ん中をふらふらと歩いているところを社員が見つけて保護し、店で飼い始めたのがきっかけだった。
今では「猫店長」としてツイッターで新商品をPRするのが主な仕事だ。山口や岐阜から会いに来るファンがいるほどの愛されぶり。穏やかで優しく、誰がなでても逃げたり嫌がったりしない。マネジャーは「神戸から来てくれるなんてうれしい。どんな人かな」と思いをはせていた。【坂根真理】