「マスクなし」で来店する客、退店させられる? アパレル店員「布でもいいからつけて」

「7月ごろから、マスクをしないお客さんが目立つようになったんです。正直気になります」。こう話すのは、都内のアパレルショップで働く20代女性。徐々に店に客足が戻り始めた矢先、マナー知らずの迷惑客に頭を悩ませているという。 女性によると、マスクをつけずに来店するのは、服が好きそうな若い男性や50代くらいのマダムまでさまざま。2人で来店し、どちらもマスクをしていないケースもある。店の入口には「マスク着用と消毒のご協力をお願いします」と張り紙しているが、目に入っていない人も多いようだ。 マスクなしの客は、スタッフの間でも話題になるという。女性は「人によって気にする度合いは異なりますが、マスクをつけていない人にはあまり接客に行きたくないですね。エチケットとして、店内では布でもいいからつけてほしいです」と話す。 マスクをつけずに来店する客を、退店させることはできないのだろうか。近藤公人弁護士に聞いた。 ●張り紙すれば、退店させることも可能 ――来店時にマスクをつけてもらうようお願いするのはOKですか 「マスクをつけて下さい」と張り紙をしたり、マスクなしの客に対して「マスクをつけて下さい」とお願いすることは問題がありません。ただし、あくまでも、お願いであり、強制力はありません。 したがって、「マスクをつけていないので、退店して下さい」とまではいえません。張り紙が、お願い形式だからです。 ――店員も感染リスクにさらされています。強制力をもたせることはできないのでしょうか 高級飲食店では、「Tシャツ、サンダルの方お断り」という表示があり、実際に断っている高級店もあるようです。一般の店でも同様なことができるか否かです。 本来、店が、商品を誰に売るのか売らないのか、店に誰を入店させるのかも、基本的に自由です。商品を売らないという自由もありますが、それをすると評判が悪くなるため、おこなっていないのが実情ですが、法の世界では、ある人に売らないことも認められています。 そして、毎日のように多数の新型コロナウイルス感染者が確認されるような現状で、かつ無症状の人も多数おり、無症状の人からも感染するという情報がある状況では、お店は、「マスクをつけないお客さんを入店させない」という対応をすることは、合法と思います。 使用者は、労働者に対して安全配慮義務があり、コロナに感染しないようにそのリスクを少なくする法的義務があり、また、来店する他のお客さんの安全も図る必要があるからです。なお、「体温37.5度以上の方の入店お断り」も、合法になるでしょう。
「7月ごろから、マスクをしないお客さんが目立つようになったんです。正直気になります」。こう話すのは、都内のアパレルショップで働く20代女性。徐々に店に客足が戻り始めた矢先、マナー知らずの迷惑客に頭を悩ませているという。
女性によると、マスクをつけずに来店するのは、服が好きそうな若い男性や50代くらいのマダムまでさまざま。2人で来店し、どちらもマスクをしていないケースもある。店の入口には「マスク着用と消毒のご協力をお願いします」と張り紙しているが、目に入っていない人も多いようだ。
マスクなしの客は、スタッフの間でも話題になるという。女性は「人によって気にする度合いは異なりますが、マスクをつけていない人にはあまり接客に行きたくないですね。エチケットとして、店内では布でもいいからつけてほしいです」と話す。
マスクをつけずに来店する客を、退店させることはできないのだろうか。近藤公人弁護士に聞いた。
――来店時にマスクをつけてもらうようお願いするのはOKですか
「マスクをつけて下さい」と張り紙をしたり、マスクなしの客に対して「マスクをつけて下さい」とお願いすることは問題がありません。ただし、あくまでも、お願いであり、強制力はありません。
したがって、「マスクをつけていないので、退店して下さい」とまではいえません。張り紙が、お願い形式だからです。
――店員も感染リスクにさらされています。強制力をもたせることはできないのでしょうか
高級飲食店では、「Tシャツ、サンダルの方お断り」という表示があり、実際に断っている高級店もあるようです。一般の店でも同様なことができるか否かです。
本来、店が、商品を誰に売るのか売らないのか、店に誰を入店させるのかも、基本的に自由です。商品を売らないという自由もありますが、それをすると評判が悪くなるため、おこなっていないのが実情ですが、法の世界では、ある人に売らないことも認められています。
そして、毎日のように多数の新型コロナウイルス感染者が確認されるような現状で、かつ無症状の人も多数おり、無症状の人からも感染するという情報がある状況では、お店は、「マスクをつけないお客さんを入店させない」という対応をすることは、合法と思います。
使用者は、労働者に対して安全配慮義務があり、コロナに感染しないようにそのリスクを少なくする法的義務があり、また、来店する他のお客さんの安全も図る必要があるからです。なお、「体温37.5度以上の方の入店お断り」も、合法になるでしょう。