福島県と宮城県で震度6強を観測した13日夜の地震で、読売新聞のまとめでは14日午後5時現在、福島県で78人、宮城県で55人、栃木県で7人など、9県で計151人のけが人が出ている。このうち、福島と宮城、埼玉、千葉県の計8人が、自宅で転倒して
大腿
( だいたい ) 骨を折るなどし、重傷。死者や行方不明者の情報は入っていない。
福島、宮城両県では、計158棟の住宅被害が確認されている。宮城県では3000戸で断水が続いている。総務省消防庁によると、仙台市と同県塩釜市では火災も発生したが、いずれも鎮火した。
福島県相馬市の常磐道相馬インターチェンジ(IC)から北に3キロの地点では道路脇ののり面が崩れ、約70メートルにわたって土砂が道路をふさいだ。人的被害はないとみられ、土砂の撤去作業が進められている。
電力各社によると、地震発生直後から、東北と関東を中心に計約85万戸が停電したが、14日午前10時までに復旧した。
原子力規制委員会によると、東京電力福島第一原子力発電所5、6号機と福島第二原発1号機では、使用済み核燃料を貯蔵するプールから水の一部があふれた。いずれも外部への流出は確認されておらず、核燃料の冷却にも影響はない。
気象庁によると、今回の地震は2011年3月の東日本大震災の余震とみられる。14日午後6時までに福島県で確認された余震は震度4が1回、震度3が2回、震度2が10回、震度1が22回。今後1週間ほどは、最大震度6強程度の強い地震が起きる可能性がある。15日には雨が予想されており、地震で地盤が緩んでいることから、気象庁は土砂災害への警戒も呼びかけている。