8日午後2時50分頃、長野県飯田市の天竜川の天竜橋付近で、川下りをしていた観光船の船頭の男性(63)(飯田市毛賀)が川に転落した。飯田署員や消防隊員らが捜索したが見つからず、同署などは9日朝から捜索を再開する。
同署や運航する信南交通地域観光事業部(飯田市)によると、観光船(全長約12メートル、幅約2メートル)は約35分かけて約6キロを下っており、乗客11人が搭乗していた。乗客ともう1人の乗員にけがはなかった。
事故は天竜橋から約100~150メートル、終着地点から約500メートル上流で起きた。波しぶきが立って船が揺れやすい場所で、男性は船尾で
櫂
(かい)を使って操船していた。男性は船頭歴約40年のベテランだった。
同社が乗員から聞き取ったところ、男性は船が上下してバランスを崩して転落した可能性があるという。男性は川岸に向かって泳いでいたが、間もなく姿が見えなくなったという。