「現実路線転換見極める」 立民代表に泉氏、他党かじ取り注視

30日、立憲民主党の新代表に選ばれた京都3区選出の泉健太氏(47)。府内でも、関係者らが新たなかじ取りに注目した。
「同じ考えの野党と大きな塊を目指してもらいたい。そのためには野党第1党として、リーダーシップを発揮していくことが重要だ」。こう注文するのは、立民を支援する連合京都の広岡和晃会長だ。
この日、泉氏は共産党との共闘に関して見直す考えを示し、国民民主党については、関係改善に意欲をみせた。
国民の前原誠司代表代行は「泉氏は立民を現実路線に向けようとしているが、党全体がその方向に転換できるのかは見極めなければならない」と述べ、注視する姿勢を示した。共産の穀田恵二国対委員長は、野党共闘の今後について「泉氏の代表就任で、さらに前進することに期待したい」と話した。
立民関係者からは、新代表への期待の声が広がる。
「全国から多くの支持が集まり、うれしい」。府内の議員有志が代表選告示後に立ち上げた「泉健太を応援する会」の代表、片桐直哉京都市議は笑みをみせた。
就任会見で泉氏は「国民目線で国民中心の政治をしていく」と党再生への決意を表明しており、片桐氏は「立民支持者以外の支持を得られなければ党勢は拡大しない。泉さんと政策を磨き、丁寧に国民に伝えていきたい」。党府連幹事長の田中健志府議も「京都で育ててもらった政治家が党中枢に存在し続けることは心強い。信頼してもらえる政党に」と期待を込めた。(平岡康彦、園田和洋、秋山紀浩)
支援者ら「活躍、地元で支える」
京都市伏見区の泉健太氏の事務所には支援者や後援会関係者ら30人以上が集まり、代表選のテレビ中継を見守った。決選投票の結果、勝利が伝えられると、拍手と歓声が上がり、ガッツポーズを繰り返す人も。歓喜の中、全員で万歳三唱した。
平成15年、2度目の挑戦で京都3区から初当選した泉氏。地元経済界を中心とした後援会「健伸会」の人見康裕幹事長(54)は、「野党第1党の代表になるとは思っていなかったので非常に感慨深い。しっかり活躍できるよう地元で支えたい」と話した。
宮小路(みやこうじ)康文長岡京市議(54)は「市民と議員の距離がなく平等に話をするという泉さんのスタイルが、党内でも一層進むと思う」と活躍を願った。(田中幸美)