首相、露のウクライナ東部独立承認を「国際法違反」と厳しく批判…米制裁なら同調も

岸田首相は22日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部で親露派武装集団が実効支配する地域を独立国家として承認したことを強く非難した。政府は、23日にも米国などがロシアに対する制裁に踏み切った場合は、同調することも検討している。
首相は、首相官邸で記者団に「ウクライナの主権と領土の一体性を侵害するもので認めることはできない」と強調。「国際法違反であり、(ウクライナ東部紛争の解決に向けた)ミンスク合意にも反する」と述べ、ロシアを厳しく批判した。
制裁については、22日夜に行われた電話による先進7か国(G7)外相会合で、林外相が「G7をはじめとする国際社会と連携し、制裁を含む厳しい対応につき、早急に調整を行っていく」と日本側の意向を伝達した。
日本政府は「軍事侵攻が確認されれば、本格的な経済制裁に着手する」(外務省幹部)構えだ。事態の推移を見極めつつ、金融制裁や米国が主導する半導体の輸出規制などを軸に検討を進めている。ただ、米国やG7各国には侵攻前にもロシアに制裁を行う動きがあり、政府関係者は「その場合は協調して一部の制裁に参加する方針だ」と話す。
政府は、ウクライナに滞在する約120人(20日時点)の邦人保護にも注力する。在ウクライナ日本大使館は22日、安全な手段で直ちに退避するよう在留邦人に改めて呼びかけた。首相は「状況は緊迫の度合いを高めており、退避の呼びかけを続けている」と語った。
政府は、商用機がウクライナへの運航を停止した場合に備え、隣国のポーランドなどに邦人を退避させるチャーター機を手配している。岸防衛相は同日の記者会見で、「まずはチャーター機で対応したい」と述べ、自衛隊機の派遣は慎重に判断する考えを示した。