露「決済網」排除 侵略の誤りを思い知らせよ

ロシアのプーチン大統領に、ウクライナ侵略が決定的な誤りであることを思い知らせる制裁としなければならない。
欧州連合(EU)と米英独仏伊、カナダの6か国が、国際的な決済網である国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの大手銀行などを排除する方針を発表した。
SWIFTは世界の金融機関が出資する民間団体で、ベルギーに本部を置いている。約200か国・地域の1万社超の金融機関が、国境をまたぐ貿易の決済や海外への送金に活用している。
そこから排除されると輸出や輸入の決済が難しくなり、経済活動の大きな支障となる。
制裁の「最終兵器」とも言われる厳しい措置である。国際世論を無視して侵略行為を拡大しつつあるロシアに対抗するため、各国が結束した意義は大きい。
米欧はまた、暴落している通貨ルーブルの買い支えにロシアの中央銀行が動くことを抑える措置を講じるという。ロシア経済に重大な打撃となるとみられる。
米欧の共同声明は、侵略をプーチン氏にとっての「戦略的失敗」にさせると強調した。ロシアの反戦世論を喚起し、プーチン政権を揺さぶる狙いもあるのだろう。
今回の制裁は欧州にとっても打撃になる可能性が大きい。ロシアの天然ガスや原油の輸出が滞り、資源価格の高騰が予想される。
それでも、ロシアを孤立させ、ウクライナから軍を撤収させるには必要な措置である。慎重だった独伊も賛成に転じた。事は国際秩序の維持にかかわる問題だ。
日本も米欧と歩調を合わせ、厳しく対応する必要がある。武力で隣国を属国化させようとするプーチン氏の野望を許すことになれば、アジア太平洋を始め、世界全体の秩序が根底から覆る。
現に北朝鮮は27日、またも弾道ミサイルを発射した。国際社会がロシアのウクライナ侵略に対処している

間隙
(かんげき)を突くかのような挑発であり、断じて容認できない。
ロシア軍は首都キエフを包囲し、ウクライナ軍との攻防は激化している。民間施設もロシアの砲撃を受け、住民に死傷者が出ている。ポーランドなどの周辺国に逃れる人々は後を絶たない。
ウクライナのゼレンスキー大統領は徹底抗戦の構えを示し、国際社会に対露制裁の強化と軍事支援を求めている。主権国家が大国の軍事力に

蹂躙
(じゅうりん)され、政権が転覆されるような事態に、国際社会は手をこまねいていてはならない。