ウクライナ「義勇兵」2千人以上志願、焦るロシア「無差別攻撃」に日本の元自衛官も手を挙げ…捕虜になっても「国際人道法の保証ない」佐藤正久氏

ロシア軍によるウクライナ侵攻が激しさを増している。首都キエフや第2の都市ハリコフなど各地で、非軍事施設への攻撃を強め、子供や女性を含む民間人に多数の死傷者が出ている。残忍非道な大量破壊兵器が使用されたという情報もある。祖国と自由、民主主義を守るため、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、志願者による「外国人義勇兵」の編成を表明したところ、世界各国から2000人以上が応じ、日本の元自衛官ら約70人も手を挙げたという。ただ、日本政府は危険を伴うため参加しないよう求め、在日ウクライナ大使館は異なるかたちでの支援を求めた。 ロシア国防省は当初、「民間人や非軍事施設を攻撃しない」と説明してきたが、主要都市の制圧が想定より遅れ、焦りから「無差別攻撃」に切り替えた恐れがある。 ハリコフでは2日、中心部の大学と警察庁舎がミサイル攻撃で損壊し炎上した。ロシア軍が、ウクライナ最大のザポロジエ原発を管理下に置いたとの情報もある。 ウクライナ非常事態庁は2日、ロシア軍の攻撃でこれまでに民間人2000人以上が死亡したと発表した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は同日、ウクライナからの避難民が87万人以上に達したと明らかにした。 こうしたなか、ゼレンスキー大統領が2月27日に呼びかけた「外国人義勇兵」が注目されている。 関係者によると、呼びかけからたった2日で、世界各国から2000人以上が集まったという。在日ウクライナ大使館にも、問い合わせが殺到し、志願した人は少なくとも約70人で、うち50人は元自衛官だという。志願者は隣国まで自費で行き、その後、ウクライナに入国するという案が出ていた。 同大使館によると、応募した約70人のうち、ほぼ全員が男性。年齢層は20代~60代と幅広く、大半が元自衛官。「ロシア軍の攻撃が許せない」「日本人として戦争を止めたい」などと理由を語っていたという。 ウクライナ出身者とみられるツイッターのアカウントには、「本当にありがとう」といった感謝の言葉が聞かれる。 ただ、外務省はウクライナ全土について、2月11日から、危険情報が最も高い「レベル4(退避勧告)」に引き上げている。 松野博一官房長官は2日の記者会見で、「ウクライナ全土に退避勧告を発しており、目的を問わず、同国への渡航はやめていただきたい」と語り、在日ウクライナ大使館側に申し入れを行った。 「ヒゲの隊長」こと、自民党の佐藤正久外交部会長は「市街戦となっているウクライナでは、いくら訓練した元自衛官であっても、土地勘や言語や、装備といった問題が出てくる。ロシア軍は、民間人にも殺傷力の高い兵器を使用しているとの情報がある。もし捕虜になっても国際人道法が守られる保証がない。ウクライナに『連携』を示す気持ちは気高いが、相手はロシア軍。志願している人には慎重になってもらいたい」と語った。
ロシア軍によるウクライナ侵攻が激しさを増している。首都キエフや第2の都市ハリコフなど各地で、非軍事施設への攻撃を強め、子供や女性を含む民間人に多数の死傷者が出ている。残忍非道な大量破壊兵器が使用されたという情報もある。祖国と自由、民主主義を守るため、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、志願者による「外国人義勇兵」の編成を表明したところ、世界各国から2000人以上が応じ、日本の元自衛官ら約70人も手を挙げたという。ただ、日本政府は危険を伴うため参加しないよう求め、在日ウクライナ大使館は異なるかたちでの支援を求めた。
ロシア国防省は当初、「民間人や非軍事施設を攻撃しない」と説明してきたが、主要都市の制圧が想定より遅れ、焦りから「無差別攻撃」に切り替えた恐れがある。
ハリコフでは2日、中心部の大学と警察庁舎がミサイル攻撃で損壊し炎上した。ロシア軍が、ウクライナ最大のザポロジエ原発を管理下に置いたとの情報もある。
ウクライナ非常事態庁は2日、ロシア軍の攻撃でこれまでに民間人2000人以上が死亡したと発表した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は同日、ウクライナからの避難民が87万人以上に達したと明らかにした。
こうしたなか、ゼレンスキー大統領が2月27日に呼びかけた「外国人義勇兵」が注目されている。
関係者によると、呼びかけからたった2日で、世界各国から2000人以上が集まったという。在日ウクライナ大使館にも、問い合わせが殺到し、志願した人は少なくとも約70人で、うち50人は元自衛官だという。志願者は隣国まで自費で行き、その後、ウクライナに入国するという案が出ていた。
同大使館によると、応募した約70人のうち、ほぼ全員が男性。年齢層は20代~60代と幅広く、大半が元自衛官。「ロシア軍の攻撃が許せない」「日本人として戦争を止めたい」などと理由を語っていたという。
ウクライナ出身者とみられるツイッターのアカウントには、「本当にありがとう」といった感謝の言葉が聞かれる。
ただ、外務省はウクライナ全土について、2月11日から、危険情報が最も高い「レベル4(退避勧告)」に引き上げている。
松野博一官房長官は2日の記者会見で、「ウクライナ全土に退避勧告を発しており、目的を問わず、同国への渡航はやめていただきたい」と語り、在日ウクライナ大使館側に申し入れを行った。
「ヒゲの隊長」こと、自民党の佐藤正久外交部会長は「市街戦となっているウクライナでは、いくら訓練した元自衛官であっても、土地勘や言語や、装備といった問題が出てくる。ロシア軍は、民間人にも殺傷力の高い兵器を使用しているとの情報がある。もし捕虜になっても国際人道法が守られる保証がない。ウクライナに『連携』を示す気持ちは気高いが、相手はロシア軍。志願している人には慎重になってもらいたい」と語った。