泉佐野市が国に勝訴=ふるさと納税理由、交付税減額―違法認定、取り消し・大阪地裁

ふるさと納税による多額の寄付金収入を理由に、特別交付税を大幅に減額した決定は違法で無効だとして、大阪府泉佐野市が国に取り消しを求めた訴訟の判決が10日、大阪地裁であった。山地修裁判長は「地方交付税法の委任の範囲を逸脱し違法」と請求を認め、決定を取り消した。
同市は一時、「制度の趣旨に反する方法で寄付金を募集した」との理由で、ふるさと納税制度から除外されたが、除外を取り消す最高裁判決を受けて制度に復帰した。ただ、十分な財政力があるとして総務省令に基づき特別交付税が減額された時期があり、市は今回の訴訟を起こした。
山地裁判長はまず、特別交付税の交付額決定は「優越的地位に基づく一方的な公権力の行使で、行政処分に当たる」と判断した。国は処分に当たらず裁判では争えないなどとしていた。
同裁判長はその上で、地方交付税法は、所定の収入項目から画一的に算定された自治体の財政力と実際の収入額に差が生じた場合を減額要因にしていると指摘。「そもそも寄付金収入を減額要因として定めていない」として、総合的な判断で減額できるとする国側の主張を退けた。
判決などによると、市への2019年度の特別交付税は災害関連を除いて配分されず、交付額は前年度比4億4000万円減の約5300万円にとどまった。
千代松大耕・泉佐野市長の話 交付税行政をただす意義があった。国は控訴せずに速やかに減額決定を取り消し、違法な総務省令を取り下げることを望む。
金子恭之総務相の話 判決の内容をよく精査した上で対応を検討する。
[時事通信社]