関東で捕獲した渡り鳥のカモ、7羽に1羽が鉛汚染…散弾の誤飲が原因か

関東地方で捕獲された渡り鳥のカモ類について、7羽に1羽の割合で鉛汚染が確認されていたことが野生動物保護団体「

猛禽
(もうきん)類医学研究所」(北海道釧路市)と北海道大の調査で判明した。狩猟で使われた鉛の散弾を誤飲したことが原因とみられる。狩猟用鉛弾による野鳥の鉛中毒が各地で深刻化していることから、環境省は鉛弾の全国規制に乗り出す方針で、22日に専門家検討会の初会合を開く。
同研究所は2018、19年の2月と20年11月、大規模越冬地の関東地方にある猟場2か所で計309羽を捕獲して血液の鉛濃度を調べた。その結果、43羽(13・9%)で、人為的に生じたとみられる濃度(0・1ppm以上)が確認された。このうち3羽は基準値(0・6ppm)超で、急性鉛中毒と診断された。
カモ類は食べ物の消化を助けるため、小石をのみ込んで砂肝に蓄える習性があり、鉛散弾の誤飲につながったとみられる。
調査地点の猟場は網で捕らえる伝統猟法が採用されていることから、カモ類が移動の途中、全国各地の猟場に立ち寄り、落ちていた鉛散弾をのみ込んだ可能性が高いという。
また、20年11月に捕獲したカモ類のうち、鉛汚染が確認された6羽に発信器を付けて追跡調査したところ、4羽は猛禽類か哺乳類に捕食されていたことも判明した。
北海道では1990年代後半、鉛弾で撃たれたエゾシカの肉を食べたオオワシやオジロワシなどが鉛中毒を発症する問題が発生。本州でもクマタカ、イヌワシなどで鉛中毒が確認されており、食物連鎖による鉛中毒拡大が懸念されている。
獣医師の斉藤慶輔・研究所代表は「鉛中毒が種を超えて

蔓延
(まんえん)している可能性がある。全国の狩猟で全ての鉛弾を規制し、原因の元栓を閉める必要がある」と訴える。
環境省は25年度以降に鉛弾の使用を段階的に規制し、30年度までに野鳥の「鉛中毒ゼロ」を目指す。22日に開かれる検討会では、汚染実態の影響評価を行う予定だ。