「津久井やまゆり園」事件6年で7月26日追悼式 「発生日」初めて

相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年、入所者19人が殺害された事件で、県は、事件発生から6年を迎える7月26日に追悼式を開く。事件発生日と同じ26日の追悼式は初めて。関係者が事件を受け設置された「鎮魂のモニュメント」(慰霊碑)に献花し、犠牲者を悼む。
県はこれまで、26日をはさむ1週間を「ともに生きる社会」推進週間と定め、その初日に実施してきた。「施設負担や分かりやすさも踏まえ、命日の開催になった」(担当者)という。事件後、建て替えられた園内での開催は2回目となる。
黒岩祐治知事が5月26日の定例記者会見で追悼式開催を発表した。「知事就任以来、最も胸が痛む事件。犠牲者に哀悼の意を表するとともに『当事者目線の福祉』実現の決意を示したい」と述べた。
追悼式は、県と相模原市、園を運営する「かながわ共同会」が主催し、園の体育館で開く。一般参加は午後1時半~5時、鎮魂のモニュメントへの献花のみとなっている。
事件は6年前の26日未明に発生。横浜地裁は20年3月、殺人罪などに問われた元園職員、植松聖(さとし)死刑囚(32)に死刑判決を言い渡した。一方、植松死刑囚は22年4月に再審を請求したことが明らかになっている。【岡正勝】