秋田県北部の県立高校に通う男子生徒が深刻ないじめを受けたと訴えている問題で、県教育委員会が調査のために昨年設置した第三者委員会が「いじめがあったと認定する」と被害生徒側に報告していたことが分かった。
県教委によると、昨年1月に学校からいじめの報告を受け、同3月にいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定。同4月に第三者委員会を設置した。
生徒はいじめを受けた後、昨年2月に自殺未遂を起こしたという。
報告では、「『死ね』『ウザい』など悪口を言われた」「ホースで水をかけられた」など8項目のいじめがあったと認定し、自殺未遂について、「(加害者による)暴言との事実的因果関係は明白である」と判断。生徒が複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したことと、いじめとの因果関係を認定した。
第三者委は、学校側が当初、いじめを生徒間のトラブルと捉えており、「初期対応が遅れ、組織的対応が十分機能しているとは言いがたい」と指摘。生徒が「重度ストレス反応」と診断され、学校側が「いじめ対策を行わなければ改善の見通しを立てることは困難」とする診断書を受け取っていたのに、医師との連携を図らなかったことで「事案が一層深刻化」したとした。
4月下旬に第三者委から報告を受けたという被害生徒の母親は「いじめと認められたのは一部のみで、深刻ないじめは認められていない。事実関係に間違っている部分も多く、調査が不十分であることは明らか。報告内容には不信感しか覚えない」とし、再調査を求めている。
県教委によると、第三者委は現在、被害生徒側の意見を踏まえ、調査報告書をまとめる作業を行っている。報告書の公表については「事案の内容を踏まえて検討していく」としている。