大阪市が、大阪湾の人工島・
夢洲
(ゆめしま)(大阪市此花区)への自動車レースの最高峰F1世界選手権の誘致を断念していたことがわかった。大阪府の吉村洋文知事が大阪市長時代、夢洲のエンターテインメント化の一環として公道での開催を打ち出したが、採算が取れないことが主な理由という。
夢洲では2025年、大阪・関西万博が開催される。吉村氏は19年、万博閉幕後の会場跡地の活用に関連し、「人が住まない夢洲の公道なら、レースができるのではないか。世界中の人がF1を楽しめれば、大阪の活性化につながる」と述べ、F1誘致を表明していた。
市が検討を進めると、主催団体の国際自動車連盟(FIA)に対して支払う資金だけでも400億~500億円かかる一方、チケット販売などによる収益は30億円前後にとどまるとの見通しが判明した。
さらに、夢洲には病院がなく、事故発生時の対応が難しいことや、公道でレースを実施する場合、路面に通常より高い耐久性が必要になることも課題になったことから、市はF1の誘致断念を決めた。
市幹部は「仕切り直して、夢洲の活性化策を考えたい」としている。