群馬県内でトラクターの盗難が相次いでおり、県が注意を呼びかけている。昨年は過去最多の24件が発生し、今年は5月末時点で8件起きているが、例年は秋までの農繁期に被害が増える傾向がある。中には、新品なら1000万円前後するような高額なトラクターの被害も出ている。
県警生活安全企画課などによると、県内の被害は年間10件前後で推移していたが、2020年に18件となり、21年は24件に上った。
21年の内訳は、太田市や館林市などの東部農業事務所管内が最多の9件、伊勢崎市や渋川市などの中部農業事務所管内が6件、沼田市などの利根沼田農業事務所管内が5件などとなった。また、鍵がささったままの状態で盗まれたのは24件中9件にとどまった。施錠していても、古いトラクターだと別のトラクターの鍵が使えることがあるという。
さらに夜間に大型トラックで来て、クレーンで荷台に載せて持ち出すケースもある。外国人窃盗団が転売目的で大規模に盗難したケースも判明している。
このため、県はトラクターを人目のない畑や資材置き場に置かず、施錠できる倉庫などに保管するよう呼びかけている。ハンドル、タイヤへのロックや防犯カメラ設置なども効果がある。また、車台番号を控え、大きなステッカーなどを貼れば盗まれた場合の対策になる。各農業事務所では、巡回時に青色防犯灯を回転させたパトロールも続けているという。【田所柳子】