人工妊娠中絶の際に必要となる配偶者同意の撤廃を求め、研究者らが27日、厚生労働省に要望書を提出した。約8万2000人分の署名を提出した研究者の塚原久美さんは「配偶者同意は、女性の自己決定権を奪っている」と訴えた。
配偶者がいない場合や、ドメスティックバイオレンス(DV)を受けたケースは事実上不要とされるが、母体保護法に基づき中絶には原則、本人と配偶者の同意が必要。母体の健康や、経済上の理由などを条件に、現行では外科手術での中絶しか認められていない。一方、外科処置なしで中絶できる経口中絶薬の承認審査が進められている。
厚労省は5月の国会で、中絶薬が承認された場合、「原則、(服用には)配偶者の同意が必要」との見解を示し、ネット上で議論が起きた。日本は2016年に国連の女性差別撤廃委員会からも勧告を受けており、塚原さんは「中絶は女性の権利であり、早急な法整備が必要だ」と指摘した。【小鍜冶孝志】