自民党の高市早苗政調会長は24日、東京都内で講演し、台湾との関係強化に意欲を示した。8日に非業の死を遂げた安倍晋三元首相が台湾との連携を重視してきた経緯を踏まえ、「遺志を多くの同志議員とともにしっかりと引き継いで、台湾と一層強固な関係を構築したい」と強調した。
今年は日本が1972年に中国と国交を樹立し、台湾と断交してから50年目の節目にあたる。
高市氏は「日台は断交後も親密な関係を保ち、むしろ絆は一層強固になりつつある」との認識を示した。
現に、東日本大震災(2011年3月)では、台湾から多大なる義援金(200億円以上)が届いた。新型コロナウイルスの感染拡大でワクチンの確保が急務となった台湾に対し、日本は昨年6月以降、複数回にわたってワクチンを無償提供した。安倍氏の死去を受けて、台湾の頼清徳副総統が「個人の身分」で弔問のため訪日した。
高市氏は「自民党の政調会としても、(台湾との)友情に加えて、政策面でも連携を強めていかなければ互いに守り合えないと強く意識している」と説明した。
22日に閣議了承された「22年版防衛白書」では、台湾をめぐる記述が昨年版の5ページから10ページに増加。岸信夫防衛相は巻頭言で初めて台湾に言及し、「(中国は)統一に武力行使も辞さない」と明記した。中国の台湾侵攻が現実の脅威となりつつあることに警鐘を鳴らしている。
高市氏は、20年に反政府的言論を取り締まる香港国家安全維持法(国安法)が施行され、高度の自治を保障するとされた「一国二制度」が事実上崩壊した香港に言及し、「台湾を『第二の香港』にしてはいけない」と訴えた。