イタイイタイ病の患者認定の可否を検討する富山県公害健康被害認定審査会は31日、富山市の女性(91)を「認定相当」とした。県が今後正式に決定し、認定患者は201人、うち生存者は2人となる。認定相当判定は2015年7月以来、7年ぶり。
県によると、女性は昨年10月、イタイイタイ病に進展する恐れのある「要観察者相当」の判定を受けていた。
イタイイタイ病は四大公害病の一つで、1968年に全国で初めて公害病に認定。岐阜県飛騨市の神岡鉱山から流出したカドミウムが原因で、富山県内を流れる神通川流域の住民が、腎臓障害により骨がもろくなり激痛の症状に苦しんだ。