滋賀、福井両県で降り続いた大雨で、滋賀県長浜市では5日、高時川が氾濫し、住宅が浸水するなどの被害が出た。福井県でも記録的な雨量になり、避難所に身を寄せた住民らは不安を口にした。
「みるみる水位が上がり、ぞっとした」。長浜市の高時川近くに住む馬渡自治会の脇坂秀和会長(62)は、濁流が渦巻く川を見た感想をそう語った。高時川の水位は、2018年夏の西日本豪雨の時より高く、流れも速く感じるという。「避難訓練は毎年実施しているが、身を守ることができるだろうか」と話した。
長浜市によると、同市余呉町で床下浸水が2件発生。国道365号の斜面から土砂が道路に崩れ落ち、道路をふさいだ。住民ら40人以上が学校や集会所に避難している。
余呉町川並の主婦(40)は、高齢の両親と4人の子どもの計7人で「余呉まちづくりセンター」に避難。「こんなに長時間、激しい雨が続くのは初めて。川からは少し離れているが、山が近く、土砂崩れが起きてからでは遅いと思って避難した。自宅から避難所に向かう時に水路が見えたが、濁流が流れていて怖かった」と話した。
住宅などから救助される住民も相次いだ。
湖北地域消防本部によると、5日午前7時55分頃、高時川沿いの余呉町菅並の県道では、道路の冠水で軽トラック1台が立ち往生。運転していた80歳代の男性が救助された。余呉町上丹生では午前8時20分頃、「1階が浸水した」と住民の80歳代女性から119番があり、女性は2階から助け出されたという。
福井県では、南越前町などを流れる日野川の水位が上昇。同町新道の女性(72)は5日朝、「ゴー」という大きな音で目覚めた。自宅近くでは、山からの水が日野川の支流・
鹿蒜
(かひる)川に流れ込み、鹿蒜川の堤防が決壊。周辺の田んぼも多くが水没したほか、土砂崩れも起きており、近くの県道が陥没しているという。
女性は「道もふさがっており、避難も難しい。私の家は標高が高い場所にあるが、下に住む人たちは無事だろうか」とつぶやいた。