山口県下関市の雑貨卸売会社「辻豊」の倉庫の一部が倒壊し3人が死傷した事故で、下関署は8日朝から、同市一の宮卸本町の現場で実況見分して原因を調べた。7日夜に記者会見した同社の辻賀光(よしみつ)社長(50)は「倒壊は老朽化が一つの原因と思う」と述べ、かねて建て替えを検討しながら先送りにしていたことを明らかにした。
事故は7日午後1時15分ごろ、鉄骨3階建て倉庫からせり出した2階部分が倒壊。車7台が下敷きになり、同社社員で辻社長のいとこの樋口善彦さん(55)=同市=が頸髄(けいずい)損傷で死亡し、40歳と54歳の社員が首や背中を負傷した。
下関署によると、実況見分は8日午前8時から捜査員約15人で実施し、同社の関係者が立ち会う中で主に倒壊した2階部分の構造や状態を確認した。
辻社長は会見で倒壊した建物は2022年に入って3階のひび割れを修理していたと説明。雨漏りもしており「今後、大きな地震が来たら大変だと思っていた。以前から建て替えを検討していたが実現していなかった。(今思えば早く)建て替えるべきだった」と述べた。警察の捜査に全面的に協力するという。
一方、下関市建築指導課では建物の劣化状況などについて今後、同社からの報告を求めるとしている。【大坪菜々美、部坂有香、柳瀬成一郎、福原英信】