山口県阿武町が新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金4630万円(463世帯分)を誤って1世帯に振り込んだ問題を巡り、町が振込先の田口翔被告(24)=電子計算機使用詐欺罪で起訴=に誤給付分の全額返還などを求めた民事訴訟で、両者が和解する見通しとなった。15日に山口地裁萩支部であった弁論準備手続きで、地裁支部側が提示した和解案を受け入れることに両者が合意した。
和解案は田口被告が町と町民に謝罪し、解決金約340万円を支払うなどの内容。誤給付した4630万円は既に全額回収されており、両者は早期の和解に向けて協議を進めていた。町は16日、和解に関する議案を町議会に提出し、可決すれば正式に和解する。
田口被告側の弁護士は報道陣の取材に「本人(田口被告)も謝罪の機会をもらえることに感謝している」と述べた。田口被告は誤給付と知りながら、別の口座に振り替えて利益を得たとして起訴されており、初公判は山口地裁で10月5日に開かれる。【福原英信、近藤聡司】