路上は台風の災害ごみだらけ「どこに運べば…」 対応後手の静岡市

静岡県内各地に記録的豪雨と浸水被害をもたらした台風15号。静岡市清水区西部では、住宅街の一角に泥にまみれた畳や布団、ソファなどの家財道具が見上げるほどの高さまで積まれている。運び込まれた災害ごみが幅10メートルほどの道路の半分を覆い、車のすれ違いができない場所もある。【五十嵐和大、松浦吉剛】
「断水ばかり注目され、他の問題が手つかずだ」。清水区天王町の70代男性は憤る。台風以降の好天が続き、冠水した道路にたまった土砂は「カチカチに乾いて、スコップでは取り除けない」。「行政が災害ごみの置き場をきちんと手配しないから、公園はごみだらけだ」と嘆いた。
同区天王東に住む男性(73)は「仕事がある人たちの中には早朝や深夜に外に運び出す人もいる。みんな、どこに運び込んだらいいのか分からず、戸惑っている」と話す。
「市の災害対策本部は機能しているのか」。同区下野町では自治会長の男性が行政の対応に不満を募らせていた。周辺も含め、担当する380世帯の1割以上に当たる45世帯で浸水被害が起き、今もかき出した泥や災害廃棄物の山が至る所に残る。
男性によると大雨が降り続いた週末から、地域の被害状況を伝えようと区役所にたびたび電話したが、つながらなかった。その後、区役所と連絡が取れ、廃棄物の片付けなどについて問い合わせてもなしのつぶてだという。「大雨被害は仕方がない。しかし対応が遅いのはどういうことなのか」。泥の山を見るたび、やり場のない憤りがこみ上げる様子だった。