群馬県榛東村が事前通告や指導をせずに2階級降任としたのは違法だとして、村職員だった中島由美子氏(63)(現・村議)が村などに処分取り消しを求めた行政訴訟の判決が前橋地裁であり、杉山順一裁判長は処分取り消しを命じた。
訴状などによると、真塩卓村長は2015年12月、課長職だった中島氏に、前村長時代の業務で不適切な行為があったなどとして降格の分限処分を下した。中島氏は「不正などの事実はなく、事前注意などをせずに決定したのは裁量権行使に違反する」と主張した。
9月30日の判決は、中島氏は前村長の政策の下で業務に当たったとして「中島氏に責任を問う問題ではない」とし、「村長は考慮すべきでない事項を多分に考慮した」として裁量権行使の違法性を認めた。