「どうせアウトやから。もうお前やねん」自白強要でうつ病に…県側は請求棄却を求める

奈良県警の男性巡査長が、銃弾を盗んだと疑われてうつ病を発症したとして、奈良県に損害賠償を求めている裁判が始まり、県側は訴えを退けるよう求めました。 【取調官の取り調べ時の音声】 「時間かけてもしゃあないやん。どうせアウトやからな。ほんまアウトやねん。はっきり言うたらな。もうお前やねん、もう」 これは取り調べの時の音声です。奈良西警察署の男性巡査長は、銃弾5発を盗んだ疑いをかけられ、奈良県警から「お前しかおらん」「いろんな罪を掘り起こして何度でも逮捕する」と自白を強要されてうつ病を発症したとして、今年8月に奈良県警を所管する奈良県に対して慰謝料など約710万円を求める訴えを起こしました。 実際には銃弾の紛失はありませんでした。 10月4日の第一回口頭弁論で奈良県側は「原告の請求棄却を求める」と訴えましたが、詳しい主張については「追って行う」としました。奈良県警は「詳細なコメントは差し控えるが誠実に対応していく」としています。