松野官房長官は4日午前、緊急の記者会見を開き、北朝鮮が同日午前7時22分頃、北朝鮮内陸部から弾道ミサイル1発を東方向に発射したと発表した。弾道ミサイルは東北地方を通過後、午前7時44分頃、日本の排他的経済水域(EEZ)外の太平洋に落下したとみられる。松野氏は「現時点で被害報告は確認されていない」と述べた。
弾道ミサイルの発射を受け、岸田首相は、〈1〉情報収集に全力を挙げ、国民に迅速的確な情報提供を行う〈2〉航空機、船舶などの安全確認を徹底する〈3〉不測の事態に備え、万全の態勢をとる〈4〉上空通過後には、落下物などによる被害がないか、速やかに確認する〈5〉北朝鮮の今後の動向を含め、情報収集分析を徹底する〈6〉米国や韓国などと連携し、必要な対応を適時適切に行う――ことを指示した。
松野氏は、「一連の北朝鮮の行動は我が国を含む国際社会全体にとっての深刻な挑戦だ」と述べた。その上で、「特に我が国上空を通過させる形での弾道ミサイル発射は、極めて問題のある行為だ」と批判し、「北朝鮮に抗議し、最も強い言葉で非難した」と明らかにした。