昨年6月に沖縄県名護市許田で捕獲されたカニに似たヤドカリの仲間「カニダマシ」が、琉球大と島根大の共同研究で新種だったことが3日までに分かった。体色が白く、小石のような形をしているため、和名「ツブテカニダマシ」と名付けられた。
研究チームは島根大エスチュアリー研究センターの大澤正幸氏、琉大理工学研究科の中島広喜氏と濱本耕平氏。新種は中島氏らが許田の水深約3メートルの海底で、テッポウエビ類が掘った巣穴の中から1個体を採集した。
体長は約1センチで他種よりも甲羅の背面に強い凹凸があることや、甲羅や脚に羽毛があまりないことが特徴。カニダマシ類は世界で約300種が確認されている。研究成果は9月9日、学術雑誌「ズータクサ」に掲載された。(社会部・東江郁香)