“痩せるゼリー”販売でベトナム国籍の女逮捕未承認の医薬品成分シブトラミンの恐怖動悸や息切れ アメリカでは54人死亡

「食べると痩せる」とうたい、未承認の医薬品成分が含まれたゼリーを販売した疑いで、ベトナム国籍の女が逮捕されました。一体どんなゼリーだったのか。同じ成分を含むゼリーを食べた女性が語った被害の実態とは。
ベトナム国籍のリ・ティ・キム・ジャン容疑者(31)。
ことし7月、厚生労働省の承認を受けていない医薬品成分の「シブトラミン」を含む「デトキシレットゼリー」30本を、インターネットでおよそ7000円で販売した、医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕されました。
ジャン容疑者が販売していたのは、「食べると痩せる」とうたったゼリー。一体どんなゼリーなのか。同じパッケージの商品を食べたという女性に話を聞きました。
(食べた女性Aさん)「わたし子どもがいて出産してるので、体重がすごく増えたんです、昔より。なのでもう一回きれいになりたいと思って」
ゼリーは1箱15本入りで2箱で8800円。これで痩せられるなら、とすがる思いでAさんはすぐさま購入しました。
(食べた女性Aさん)「セロリ味とブラックカカオ蜂蜜入り。両方とも苦味はあります。味は違うけどカカオのほうが甘い」
ゼリーの味は、ダイエット食品で定番のカカオやセロリ。「天然由来成分」から作られたと書かれています。同封されている紙は保証書で、ベトナム語で「5キロから15キロ痩せる」とうたっています。
Aさんはゼリーを受け取った翌朝、早速1本食べたところ、夕方になって突然、体に異変を感じたといいます。
(食べた女性Aさん)「(外出先の)コンビニで立てなくなってしまって。冷や汗がすごくて、息もできないくらいの動悸、息苦しさ。20分くらいはそこにしゃがみ込んでいた」
その後もゼリーを食べた日に限って、体調を崩したといいます。
ネット上にはこのゼリーを食べて、同じように体調を崩したという声が複数上がっていました。
(ゼリー購入者のネット上の声)「13.5キロ減りましたが、動悸がなかなか収まりません」「今日は微熱もあり、1か月近く体調不良ばかり」
ゼリーを食べた複数の女性が健康被害を訴える事態。
わたしたちはゼリーの成分を専門家に詳しく調べてもらいました。
(日本分析化学専門学校 渡邉快記教務部長)「赤い線がゼリーの成分。ピークと言いますが、含まれているものが出てくる。拡大しますと、シブトラミンの合成品の出てくる検出時間が、ゼリーと同じですのでこれらは同じ成分」
検出されたのは、「シブトラミン」という日本では承認されていない医薬品成分。
食欲を抑制する作用がある一方で、血圧の上昇や心拍数の増加などの副作用があるといわれています。
アメリカではいわゆる「痩せ薬」として一時、肥満治療に使われましたが54人が死亡するなどの健康被害が報告され、欧米などでは現在、販売が中止されています。
警察の調べに対し、「ゼリーの中にそのような成分が入っているとは知りませんでした」と容疑を否認しているというジャン容疑者。
ジャン容疑者が販売していたゼリーは、全国で動悸やめまいなどの健康被害の訴えが相次いでいて、警察が実態解明を進めています。