「気候変動問題への取り組みは、楽しく、カッコよく、そしてセクシーであるべきだ」
小泉進次郎大臣が国連の環境関連の会合でこう発言し、多くの日本人の度肝を抜いた。セクシーは、エロチックな要素を含む表現だというイメージがある。それを国際舞台で使ったのだ。昔だったらPTAあたりに猛烈に抗議されそうなものだが、専門家によると、ワード自体に問題はないらしい。
英語発音コンサルタントの明場由美子さんは、「セクシーは“成熟したすてきな大人”という意味で褒めるときにも使われる言葉です。進次郎大臣の使い方も、相手に不快感を与えるものではありませんでした」と言う。「セクシーに取り組もう」という言い方は、ネーティブの人たちからすれば、必ずしもギョッとする表現ではないようだ。
「それに映像を見ると、進次郎大臣の前に、隣に座った国連気候変動枠組条約の前事務局長、クリスティアナ・フィゲレス氏が“セクシー”という言葉を使っています。進次郎大臣は、それにかぶせてわざと使った。つまり、受けを狙ったのだと思います。それが全然受けなかったことの方が、実はセクシーよりも問題だと思います」(明場由美子さん)
進次郎大臣は意外に英語が達者だった。コロンビア大学の大学院で修士号を取得しているそうだから、なかなかどうして、単なるボンボンの“記念留学”ではなかったらしい。ただ、彼の英語力をもってしても、ジョークとして盛り込んだはずの「セクシー」で、クスリとも笑わせられなかった。
原因は、日本でも「表現がポエムのようだ」と指摘される会話力にある。
「進次郎大臣は論理的な会話が苦手のようですね。数字やデータを盛り込みながら解決への手順を説明することが求められるような場面でも、あいまいな話し方に終始する印象です。焦点がぼやけた答えしか返せない。これでは相手もイライラしますよ。具体的なアイデアを披露したあとのジョークなら笑いも起きたかもしれませんが、何もない段階からふざけられては、だれも笑えないでしょう」(明場由美子さん)
英語よりも勉強すべきことは多そうだ。