知人男性を川に突き落として溺死させたとして、岡山県警は15日、岡山市東区のアルバイト奥山雄太容疑者(30)ら男3人を傷害致死容疑で逮捕した。県警は当初、3人の説明から男性が自殺を図ったと判断していたが、1人がその後、「男性を川に落とした」と出頭したという。
他の2人は同市北区のアルバイト松森裕太(30)、同市中区の無職木浦修平(30)両容疑者。県警は3人の認否を明らかにしていない。
発表では、3人は9月25日午後10時半頃から26日午前0時15分頃までの間、同市東区の吉井川の岸壁で、同区のパート従業員水内悠太さん(27)を取り囲み、体を押して川に落とし、溺死させた疑い。
3人はその後、119番し、救急隊員や警察官に「水内さんが制止を振り切って飛び込んだ」と説明。水内さんは27日に遺体で見つかったが、県警は司法解剖をせず、遺体の状況などから自殺と判断していた。
しかし、10月に容疑者の1人が出頭し、「川に落とした」と証言。その後の捜査で、9月24日夜に水内さんをハサミなどで丸刈りにしたことが判明し、県警は10月26日に奥山容疑者らを暴行容疑で逮捕、岡山地検がこの日、処分保留とした。
4人は福祉事業所での仕事を通じて知り合ったといい、県警はグループ内のいじめがエスカレートしたとみて調べている。
県警は当初、自殺と判断していたことについて「関係者の供述を吟味し、十分な周辺捜査などの実施を改めて徹底したい」とコメントした。