福島県塙町で2月、高齢女性が殺害された事件で、孫で強盗殺人などの罪に問われ、1審・福島地裁郡山支部で無期懲役判決を受けた建築板金業、鈴木敬斗被告(20)=同県矢祭町=が、控訴を取り下げていたことが1日、明らかになった。同支部の裁判員裁判の判決が確定した。仙台高裁によると、取り下げは11月18日付。
4月施行の改正少年法により、事件を起こした18、19歳は特定少年として起訴された場合に実名報道が可能となった。鈴木被告は事件当時19歳で該当し、福島地検は5月の起訴時に「重大な事案で影響も深刻」として実名を公表。公判でも実名で審理が進められた。
1審判決によると、鈴木被告は2月9日深夜~10日未明、自宅にいた祖母(当時75歳)を鉄パイプで殴って殺害し、奪ったキャッシュカードで同16日までに現金自動受払機(ATM)から計300万円を引き出した。【肥沼直寛】