サッカーW杯カタール大会で日本がスペインを撃破。グループリーグ1位突破を決めたことで、早朝の大阪・ミナミも熱狂に包まれた。
ミナミのスポーツバーでは、前半早々に先制を許す展開となり、座り込んでウトウトする人もいたが、後半の逆転劇で一変。歓喜に沸いた。
代表が勝利すると〝お祭り騒ぎ〟となる戎橋には過去2戦と同様、大阪府警南署が100人態勢で警戒。気温6度の中、午前5時半ごろに御堂筋の道頓堀橋の東側に目隠しのシートをかけ、同5時50分ごろには多数の警察官が戎橋に布陣した。
東の空が白み始めた同6時5分ごろ、「オー、ニッポーン!」「ブラボー」などと叫びながらサポーターが登場。橋の上でジャンプすると、橋が鈍くたわみ「揺れてる揺れてる」との声が上がった。
胴上げも行われ、盛り上がっていることが分かったサポーターや外国人観光客が次から次へと戎橋上に集まり始めると、それまで静観していた警察が「立ち止まらないで下さい。すみやかに移動してください」と呼びかけた。
クライマックスは同6時25分ごろ。ドイツ戦でも盛り上がっていたサポーターが太鼓を鳴らして登場。戎橋交番前あたりに人が集まり、「オー、ニッポーン」「森保ニッポン」の大合唱で、この朝一番のにぎわいをみせた。
それでも、ドイツ戦ほどの大騒ぎには発展せず。スポーツバーでは「これから着替えて仕事行きます」という人も多かった。警察も危険には至らないと判断したのか、密集を解散させるような動きはほとんどなく、スペイン撃破の喜びに浸るサポーターに水を差すようなことはしなかった。
太鼓を叩いて盛り上がっていた30代の男性会社員は、ドイツ戦ほど人がいなかったことについて「ブラジルW杯の時はこれくらいの時間の試合でも、もっと人がいたんですけど、今日は少なかったですね。ドイツ戦の勝利でコスタリカ戦でにわかファンが増えて、今日はスペイン相手で減ったのかも」と分析。自身は昨日の午前5時から午後7時まで働き、寝ないまま応援していたそうで「今日は休みもらってます。日曜には試験もあるんですけど、いい気分で週末勉強できます」と日本の勝利に笑顔を見せていた。