ANA機、那覇空港に着いたのは7時間遅れの午前4時…「謎のドローン」警察が捜査

沖縄県の那覇空港の管制塔東側でドローンのようなものが飛行しているのが確認され、出発・到着便の離着陸が一時停止した問題で、豊見城署は5日、ドローンらしき物体や目撃者を捜したが見つからなかった。同署は航空法違反の疑いを視野に捜査を進めている。
ドローンのようなものが飛行しているのが見つかったのは4日午後9時30分ごろ。安全確認のため、到着便6機と出発便1機に遅れが出た。ANAによると、福岡から到着する予定だったANA1217便は、管制の指示で午後10時55分ごろに米軍嘉手納基地に着陸。給油などの手続きで時間がかかり、予定より7時間遅れの翌5日午前4時34分に那覇空港に到着した。
沖縄ドローンプロジェクトの奥間政則さん(57)は、同機に偶然乗り合わせた。基地内では、窓を閉めて撮影しないようアナウンスがあったという。
那覇空港の周辺はドローンの飛行禁止区域に当たる。奥間さんが所有している機種はドローンのモーターが動かないようにあらかじめ設定されているが、プログラムを解除することもできるという。
奥間さんは「ドローンが普及しておもちゃ感覚で飛ばせる機体がたくさんあるが、空港の機能がまひするような深刻な事態を招くこともある。意識を広めていく必要がある」と話した。
(社会部・比嘉太一、北部報道部・粟国雄一郎)