五輪選手村マンション引き渡し訴訟 購入者の訴え却下 東京地裁

東京オリンピック・パラリンピックの選手村を改修した分譲マンション「晴海フラッグ」(東京都中央区)の購入者28人が、大会開催が延期されたことに伴い当初の入居予定が1年程度遅れることで将来損害が生じる恐れがあるとして、売り主の大手不動産会社など10社に賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(古庄研裁判長)は15日、訴えを却下した。
訴状によると、2020年夏に開催予定だった東京五輪・パラは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響を受け1年延期となり、晴海フラッグの購入者の入居も当初の23年3月から1年程度先延ばしとなった。売り主側には都から選手村の追加賃料として41億8000万円が支払われたが、購入者側に売り主側からの補償はなかった。
購入者側は大会開催後の21年12月に提訴。訴訟では、23年3月から晴海フラッグに入居可能となるまでに支払う現住居の家賃や、狭い現住居に住むことを余儀なくされる精神的な慰謝料などが損害に当たると主張。実際に引き渡される日まで1世帯あたり月約46万~9万円を求めた。これに対し、売り主側は「23年3月を迎えていない段階で、引き渡し義務の履行遅滞は生じていない。将来生じるかもしれない賠償を求めることはできない」と訴えを却下するよう求めていた。【遠藤浩二】